ここから本文です

うつになりやすい人の意外に典型的なパターン

2019/12/10(火) 16:00配信

東洋経済オンライン

 残業が多く仕事内容もハードなブラック企業に勤めてしまった場合、数カ月でうつ病になる人がいますが、一方で同じ職場で似たような仕事をしながら3年働いても何ともない人もいます。うつ病になる人とならない人の違いは、どこにあるのでしょう? 

50代で「うつになる人」「ならない人」決定的な差

 そもそも、うつ病はなぜ起きるのか。私のもとを訪れる相談者からも、「うつの原因はなんですか?」という質問が非常に多くきます。結論を先に言うと、「合わせ技一本」で起きます。

 うつ病がたった1つの原因で起きることはあまり考えられません。つまり、ストレスや人間関係の問題、サポートの少なさ、睡眠不足、運動不足、休息不足、遺伝、性格や考え方などが、複雑に絡み合い、複数の問題が重なったときに、うつ病が起きるのです。

■うつ病を遠ざける「レジリエンス」

 では、どうすればうつ病を遠ざけられるのか?  いきなり仕事や職場などの環境を変えるのは、現実的ではありません。現状をあまり変えずに、うつを予防するには、「レジリエンス」を高めることを推奨します。

 昔は、うつにならないためには「ストレス耐性」が重要と言われていました。ストレスを我慢できる力という意味ですが、最近ではストレスを我慢する、耐え忍ぶのではなく、受け流したほうがいいと考えられています。それを示す言葉が「レジリエンス」で、本来はバネの「回復力」「復元性」「弾力性」を示します。ちなみに私は、「心のしなやかさ」という訳を好んで使っています。

 「心が折れる」という表現がありますが、それは耐え忍ぶから折れてしまうわけです。レジリエンスを高めることで、ストレスを「受け流す」ことができれば、決して「折れる」ことはありません。うつ病予防のためには、ストレスは我慢するものではなく、軽く受け流すものだと知っておいてください。

 また、「几帳面でまじめな人ほどうつになりやすい」という俗説がありますが、それはストレスをドーンと真正面から受け止めてしまうからです。そのことばかり考えて、不安になり、さらに落ち込んでしまうわけです。「まあ、いっか」「そんな日もあるさ」「さっさと忘れて、次行こう」みたいに軽く受け流す。物事を楽観的に捉える力は、レジリエンスの重要な要素の1つです。

 レジリエンスを構成する要素には、「自己認識」(自分を正しく認識できる)、「自制心」、「精神的敏捷性」(客観性、大局観)、「楽観性」(ものごとを楽観的に捉えられる)、「自己効力感」(自分に自信を持てる)、「つながり」など、いくつもの特徴があります。

1/3ページ

最終更新:2019/12/10(火) 16:42
東洋経済オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事