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不動産投資の利回りを飛躍的に上げる「正のレバレッジ」とは?

2019/12/11(水) 14:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

不動産投資や賃貸経営において、目先の利益や断片的な情報に振り回され、適切な投資判断やシミュレーションなどの分析ができずに失敗するケースが多く見られます。本記事では、ベストプラン株式会社代表取締役・豊田剛士氏の著書、『徹底分析! 不動産投資・賃貸経営の成功戦略』(合同フォレスト)から一部を抜粋・編集し、不動産投資における適切な数値分析について解説します。

レバレッジに関しても「複利」で計算することが必要

不動産投資が有価証券などの他の投資と比べて優れている点として、借入をして投資をすることで、手元にある現金よりも規模の大きい投資を行うことができるという点があります。上手に使えば、借入がない時よりも収益性が上がります。これをレバレッジ(てこの原理)といいます。

ただし気をつけたいのは、使い方によっては収益性が下がるということです。借入をすれば全ての状況でプラスにレバレッジが働くのではなく、正のレバレッジの効果もあれば、負のレバレッジの効果もあります。そのため、正のレバレッジを効かせ不動産投資を行うためには、レバレッジの仕組みを正しく理解する必要があります。

本連載の「利益率」の自己資金配当率(CCR)の中で、利益率のレバレッジという話がありました(関連記事『 「損益分岐点と負債支払安全率」で見る投資物件の健全性とは? 』参照)。自己資金配当率(CCR)はあくまでも単年度の収益率なので、初年度の営業純利益(NOI)に対して、レバレッジがかかるか、かからないかという話です。

不動産投資を考える際には、複数年度、売却損益で考え、複利で計算することが必要だということを前回まででお話ししました。このレバレッジに関しても、初年度の収益だけでなく複数年度、売却損益で考え、複利で計算することが必要なので確認していきましょう。

[図表1・図表2]は、「利益率」の自己資金配当率(CCR)の例にある営業純利益(NOI)600万円を10年間一定にして、自己資金配当率(CCR)を計算したものです。初年度こそ自己資金配当率(CCR)は16.44%ですが年々値は下がり、10年目には5.86%になっていることが分かります。この変化は手元に入る収益しか見ていないと気づきにくいですが、年間負債支払額(ADS)の中の元金返済部分が借入残高から減り、自己資金が増えるとともに返済期間の減少によるローン定数が増加する場合、効率が下がってくるのです。

このように初年度の自己資金配当率(CCR)しか見ないと、良い部分を切り取って見てしまうような事態が起こります。初年度の収益に対する利益率だと、捉えるべきものが捉えられなくなるので、違う方法でレバレッジを考える必要があります。そのためには、複数年度で売却損益まで考慮した内部収益率(IRR)でレバレッジも考えることが必要です。

内部収益率(IRR)でレバレッジを考える時には、内部収益率(IRR)と金利を比べます。金利は、事務手数料などを考慮した実行金利を本来は使います。実行金利は、普通のローン電卓では計算することができず、金融電卓という電卓もしくはエクセルが必要になります。例えば、借入額9000万円、金利2%、返済期間30年の借入の時に事務手数料が16万2000円だと、実行金利は2.01%です。ここでは簡便に、実行金利でなく金利で考えていきましょう。

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最終更新:2019/12/11(水) 14:00
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