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三菱、三井、野村…日本の大手デベが「フィリピン」を狙う理由

2019/12/11(水) 14:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

日本を代表する大手ディベロッパーが、相次いでフィリピンに進出し、事業拡大を図っています。なぜなのでしょうか。株式会社ハロハロホーム エグゼクティブディレクターの家村均氏に、ビジネスと投資対象、二つの視点で、フィリピンの魅力について語っていただきました。

英語が話せる豊富な労働力に、グローバル企業が注目

先日、フィリピンに関連して、下記のような報道がありました。

阪急阪神、新たな戸建て分譲事業始動
阪急阪神不動産(大阪市)は5日、フィリピンで新たな戸建て分譲事業を開始すると発表した。別の物件開発で手を組んでいる地場同業と協力し、マニラ首都圏郊外に約1,700戸を建設する。(NNA ASIA 12/9報道より)また三菱地所は、今年の8月、フィリピンのディベロッパー、ArthaLand Corporationが進めるオフィスビル開発への参画を決めました。そのほかにも、三井不動産は、フィリピンの大手ディベロッパーRockwell Land Corporationと共同でケソンで分譲住宅事業を、野村不動産は三越伊勢丹とともに、フィリピンの大手ディベロッパーのFederal Land Incorporatedと共同で、マニラのグローバル・シティ(BGC)で大型複合開発を進めています。なぜ日本の大手ディベロッパーは、フィリピンへの進出、事業拡大を進めているのでしょうか?

ビジネスの視点で考えると、フィリピンの魅力は何といっても「豊富な人口・労働力」です。フィリピンの人口は、2017年時点で1.049億人で、ASEANのなかでは、インドネシアの2.64億人に次ぐ第2位の規模を誇ります。さらに注目すべきは、総人口に占める生産年齢人口の割合が上昇し続ける「人口ボーナス」です。

人口ボーナス期の終了年は、タイでは2031年、ベトナムでは2041年、インドネシアでは2044年、ミャンマーでは2053年といわれていますが、フィリピンでは2062年と、圧倒的に長く、その間、経済成長が続くだろうといわれています。

またフィリピンは若い世代で構成されているのが最大の強みです。国民年齢の中央値は、日本48.9歳に対し、フィリピンは23.5歳と、圧倒的に生産年齢人口が多いのです。

さらにフィリピンは戦前、アメリカ領だったこともあり、公用語のひとつが英語になっています。つまりフィリピンには、世界のビジネスシーンで共通言語として使われている英語を話せる労働力が豊富、というわけです。

このような状況に、真っ先に目をつけたのが欧米の世界的企業で、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、なかでもコールセンターの集積が進み、その規模はフィリピンGDPの約1割といわれています。さらにより複雑かつ高度な知識が要求されるKPO(ナレッジ・プロセス・アウトソーシング)の集積も進んでいて、いまやフィリピンは、企業のグローバル展開になくてはならない存在になっています。

このように、継続した成長が見込まれる有望なマーケットとして、日本の大手ディベロッパーは、フィリピンでの展開を加速させているのです。

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最終更新:2019/12/12(木) 9:27
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