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“紅白”初出場のLiSA、大きな心境の変化は「大人になる怖さがなくなった」

2019/12/11(水) 18:00配信

ザテレビジョン

自身初のベストアルバム『LiSA BEST -Day-』『LiSA BEST -Way-』をリリースした2018年は、“-Way-”でソロデビュー以来初となるオリコンウィークリーチャート1位を獲得し、“-Day-”も同ランキングの2位に入るという結果を残したLiSA。実に、ベスト盤での1・2位独占というのは、女性アーティストとして史上4組目という快挙だった。

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昨年の勢いを受け、ライブハウスツアーから2019年の活動をスタートさせたLiSAは、4月に横浜アリーナ2daysをソールドさせる勢いをみせ、夏には通算15枚目となるシングル「紅蓮華」をリリースし、同作を提げた全国ホールツアーへと旅立った。

ライブ中心だった2019年のLiSAが、この1年の締めくくりに手にしたのは、『第70回NHK紅白歌合戦』への出場。念願叶っての自身初となる紅白歌合戦への出場は、彼女にとって大きな自信となったに違いない。デビューから9年目にして手にしたこの大舞台でLiSAは、さらに多くの人を魅了することになるだろう。

LiSAは今、何を想い、何処に向けて歌を届けようとしているのだろう?

■ ライブで訪れた各地での感動が大きかった

「インタビュー久しぶりかも! 今年はずっとライブしてたっていう印象だから。とはいえ、去年の終わりに「赤い罠(who loves it?)/ ADAMAS」(2018年12月)をリリースして、その前にベストアルバム『LiSA BEST -Day-』『LiSA BEST -Way-』を出しているんですけど、その時にも新曲はつくっていたから、作品自体、そんなにつくっていないっていう印象ではないんですよね」

――シングル曲+ベスト盤に入った新曲を合わせたら、結局アルバムつくるのと同じくらいの曲数になるもんね。

「そうなんですよね(笑)」

――でも、2019年は去年から続いていたツアーの総集編でもあった“LiVE is Smile Always~eNcore~”からスタートした、ライブ三昧の1年だったと思うけど、7月にリリースしたシングル「紅蓮華」を引っ提げてのツアーは、またガラッと色を変えたライブになったもんね。

「そう。“LiVE is Smile Always~紅蓮華~”のホールツアーは、各地いろいろと行かせてもらったので、本当にその土地土地で感動が大きくて。各地の会場でも「ADAMAS」歌ってくれるんだ!とか、「Psychedelic Drive」でちゃんと扇子を回してくれるんだ!って、感動しちゃったんです。青森も初めて行ったのにすごかったんですよ! 「Psychedelic Drive」知ってるの!?って思っちゃったんです」

――いやいや、今の時代みなさんいろんなところから情報をキャッチしてくれて、それはそれは楽しみに待っていてくれたってことだよね。

「そうなんですよね! それが本当に嬉しくて! 感動しちゃったんです。そこで、言ってもらったように“LiVE is Smile Always~紅蓮華~”は、少しテイストを変えたライブでもあったから、新たなLiSAの世界観を見せることも出来たので、それはすごく良かったなと思ってます」

■ 固定概念がなくなり、新たな感覚が宿る

――少し大人なステージになっている感じを受けたというか。

「そうですね。「紅蓮華」をすごくいいタイミングでリリースさせてもらったのもあって、自分の中で、自分の魅せ方というものへの新たな感覚が宿ったというか。ずっとキュートでなくちゃいけないっていう固定概念がなくなったというか。違う可愛らしさや女性らしさとか、違う美しさをつくっていってもいいんだなって、「紅蓮華」をつくって思ったんです」

――そうね。今までは背伸びしてしか届かなかった場所が、自然な場所になってるっていう感覚というか。そこは一つの成長の証だよね。そういう変化はプライベートや考え方の変化にも繋がっていたりするの?

「あると思いますね。今まで興味がなかったものにすごく興味を抱くようになったり」

――例えば?

「ヒールに興味を持つようになったんです!」

――ヒール?

「そうそう。ハイヒールのヒール(笑)」

――スニーカーの人だったのに!

「そうなの(笑)。ちょっと大人な気分になれるというか。自分の中でも、大人になろうという想いが芽生えているのかもしれないなって。まぁでも、実際いい大人なんですけどね(笑)。でも、大きな心境の変化としては、大人になる怖さがなくなったんですよね。昔は、大人になるということは、自分がなくなっちゃう気がしてすごく嫌だったんだけど、冷静に見て見たら、自分が好きなものや、やりたいことも、この年齢だからこそ見合う感じのものも多かったなって感じるようになって。そう思うようになったら、大人になるということが自然に受け入れられるようになったんです。“LiVE is Smile Always~紅蓮華~”の中で、影絵のような演出で魅せた、ちょっとセクシーなシーンがあったんですけど、そういう演出も、昔は頑張って背伸びしてやっていたところがあったというか…。大人が観たら、ちょっと恥ずかしくなっちゃうような感じのことが、今の年齢になったら自然と出来るようになっていて。やりたいことと、自分の年齢的なものが追いついてきた感じなんですよね」

■ 最近すごく和物の魅力がわかってきた

――いつぞや「DOCTOR」の演出で骸骨の模型と絡み合った演出をした時は、ちょっとドキッとしたというか。

「アハハハ。学校の理科室にあるような骸骨の模型を借りてきて、「DOCTOR」でセクシーに絡んだやつですね(笑)。そうそう。あの時は、みんなから言われましたね。まだ子供っぽかったから、みんなをハラハラさせちゃったというか」

――そうね(笑)。でも、今回の“LiVE is Smile Always~紅蓮華~”の中での演出は、すごく美しかった。

「ありがとうございます! そう言ってもらえると嬉しい。和のテイストも、子供の頃は全然好きじゃなくて。アメリカンなテイストが好みだったから」

――外国かぶれしててね(笑)。

「そそそそ(笑)。キャンディやポップコーンとか、そういうポップなものが好きだったし。けど、最近すごく和物の魅力がわかってきたんですよね。あのね、中学生の頃の修学旅行では、神社の良さがまったくわからなかったけど、今は神社の良さがめちゃくちゃわかる感じ! 本当の美しさや、素晴らしさがわかるようになってきたんですよね。その美しさを自分の中で感じられた時、自分がすごく大人になった気がしたんです。大人になったというか、洗練されたなって感じがしたんです。日本という国に生まれた特権でもあって」

――そうだね。奥ゆかしい美しさというかね。

「そう。その味わい方、嗜み方が、楽しめるようになった気がしてます。そういう意味でも、今年最後のリリースとなる「unlasting」は、また新たな魅せ方になるんじゃないかなと思いますね」

■ 大人になったからこそ出せるものを出していきたい

――「unlasting」をつくる上でLiSAが一番考えたことは?

「私、いいバラードも、いい曲も本当にたくさんあるんですよね。もちろん、それは私だけの力でつくり上げたものではなく、いろんな人たちの力添えがあって生まれ育ったものなんですけど、そんな曲たちは、上書きされていけるものでもなく、それはそれですごく大切な曲たちなんです。それがタイアップ曲であっても、そうじゃなくても、古くても新しくても、全部同じくらい大切なもので、ずっと色褪せないものとして残っていくものなんです。だから、その曲たちと比べたくないという想いがすごく強くて。私自身が大人になって日々感じていることだったり、許せるようになったことだったり、美しく感じられるようになったり、いろんな“もの”や“こと”が、活動を続けてきたからこそ、大人になったからこそ出せるものを出していきたいなと思ったんです。そういう想いでつくったのが「unlasting」だったんです」

――なるほどね。ライブについて少し訊きたいんだけど、フェスでのLiSAとワンマンでのLiSAって、自分の中では違うの?

「ん~、基本、纏っている服は同じです…いや、違うな。基本、中身は一緒です。だけど、“今日は赤かな”“今日は黒かな”って、その場にいる人たちを見て、自分を変えるって感じかな。誰と遊ぶかで、着る洋服を変えている感じ」

――フェスに出た時のアウェイ感はもうなくなった?

「ん~、どうかな。慣れはしないかな。フェスとテレビはどうしても慣れない感じかな。ホームな感じはしない。でも、そういう場所で一生懸命に応援してくれる少数の人たちがいたら、その人たちを幸せにしたいと思って頑張っちゃうんですよね。フェスで聴いてくれた人たちが、次のフェスで見てくれるって、本当に少ないことだと思うから、せっかくその場にいてくれたなら、精一杯楽しんでもらいたいから」

■ みんなと話せる時間と場所をつくりたい

――今、LiSAがやりたいことって?

「東京ドームでライブしたい!とか、そういう目標的なものはもちろんあるけど、今、本当にしてみたいなって思うのは、みんなと話せる時間と場所をつくりたい。一緒に旅をするとか。実現できないかもしれないことだけど、やってみたいなって思う」

――そこで何をしたいの?

「話をしたいの。みんなと。昔、幼稚園のお昼寝の時間に、先生が絵本を読んでくれたでしょ。あんな時間がつくりたい。みんなで集まって、みんなのお話を聞いて、みんなでそれを受け止めるの。そこで得るものってすごく大きいと思うから」

――LiSAのことだから、もらい過ぎてしまうと思うけどね。ちょっと心配。

「自分でもそう思います。でも、本当に一人ひとりに歌ってあげたいから」

(取材・文 / 武市尚子)(ザテレビジョン)

最終更新:2019/12/11(水) 18:08
ザテレビジョン

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