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【ヒットの法則81】BMW5シリーズ(E60型)は2005年のフェイスリフトでどう進化したのか

2019/12/12(木) 19:00配信

Webモーターマガジン

525iと530iの試乗をとおして「5」の進化を探ってみる

2005年6月、日本市場でフェイスリフトが発表されたBMW5シリーズ(E60型)。マグネシウム・アルミニウム合金の軽量新型直列6気筒エンジンの搭載が注目を集めたが、進化はそれだけにとどまっていなかった。(以下の記事は、Motor Magazine 2005年9月号より)

【写真】直6エンジン構造図やインパネ、シートなどを見る

2005年4月に導入が開始されたE90型BMW3シリーズは、僕にとってかなりのインパクトだった。特に感心させられたのが接地性をさらに高めたシャシ。身のこなしにもヤンチャなところが消えて安心感が増したし、乗り心地も格段に良くなった。賛否はあるが大きく立派になったボディも含めて、今度の3シリーズは存在そのものが大幅にアップグレードされたと考えてよいはずだ。

と、なると、5シリーズの立場はどうなるのか。気がつけば「5」に乗ったのは2003年後半の導入時。その記憶ももはや希薄だし、モデルイヤーでの進化もあったはずで、いずれ「3」と「5」の差異も含めチェックし直す必要を感じていた。そんな矢先、3シリーズに積まれる新開発の6気筒エンジンが5シリーズにも搭載されるという仕様変更が行われた。

BMWの主力ユニットとして今後さらに搭載車種が増えていくだろう新ストレート6に関しては、すでに「3」の登場時にたっぷりと解説が行われているが、ここでもう一度おさらいをしておこう。

今回試乗した525iと530iMスポーツパッケージに搭載される直列6気筒は、前者がN52B25A、後者がN52B30Aと呼ばれ、ともにスロットルバタフライを廃しポンピングロスを減らしたバルブトロニックを採用している。この機構はまず直列4気筒に採用され、その後V8やV12にも搭載されたが、「BMWのココロ」とも言える直6エンジンに用いられるのは初めてだ。

バルブトロニックは燃費を向上させるのに非常に効果的なのだが、スロットルの役目を吸気バルブ自体を開け閉めして行なうため動弁機構全体が重くなりがちで、高回転化が難しいという側面があった。

しかし、高いエンジン技術を持つBMWがそれを放置しておくはずもなく、1シリーズからはバルブまわりの軽量化を図った第二世代のバルブトロニックを採用している。N52B25A/30Aに採用されるのももちろんこれだ。その甲斐あって両車ともレブリミットは7000rpmと高く設定されている。

この他にも、「エンジニアの夢」と言われていたマグネシウム合金製シリンダーブロック/ヘッドカバーにより従来比マイナス10kgの軽量化を達成しているし、電動式のウォーターポンプの採用でコンパクトネスと駆動力ロスに伴う燃費低減なども実現といった具合に、ともかくこの新エンジンには現在のBMWが持つ技術が凝縮されているのである。

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最終更新:2019/12/12(木) 19:00
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