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「スキンケア」に殺到する、デザイナーブランドたちの思惑

2019/12/13(金) 8:51配信

DIGIDAY[日本版]

現在、スキンケアはビューティ市場でもっとも好調なカテゴリーのひとつだ。そして、ファッションデザイナーが利益を得るべく、こぞって参入している市場でもある。

11月には、ビクトリア・ベッカム氏がドイツのブランド、アウグスティヌス・バーダー(Augustinus Bader)と手を組み、スキンケアラインを発表した。一般的に、デザイナーブランドはまず香水を発売するが、ベッカム氏は自身の香水を持っていない(ただし、夫のデビッド・ベッカム氏は女性用の香水を発売している)。1月には、カルバン・クライン(Calvin Klein)のクリエイティブディレクターだったフランシスコ・コスタ氏がコスタ ブラジル(Costa Brazil)を発表している。5月には、ノーマ・カマリ氏のノーマライフ(NormaLife)も発表されており、その後、6月にマーク・ジェイコブス氏、8月にトム・フォード氏と続いた。ジェイコブス氏とフォード氏の場合、メイクアップ市場の鈍化への対抗手段だが、ほかのデザイナーにとって、スキンケアはライフスタイルブランドを構築するための手段だ。誤解のないように言っておくと、デザイナーブランドのスキンケアは決して新しいものではない。シャネル(Chanel)は1927年、ディオール(Dior)は1986年、ブランド初のスキンケア製品を発売している。

香水ブランドではない

コスタ氏は2016年にカルバン・クラインを離れたとき、将来、ビューティブランドを立ち上げたいと考えていた。当初のアイデアはやはり、香水からはじめることだったが、ライフスタイルブランド初の製品として「弱い」と感じたため、香水の発売は見合わせた。コスタ ブラジルは顔と身体に使用できるオイル、ボディクリーム、キャンドル、インセンス(お香)を販売するクリーンビューティブランド。価格帯は54~165ドル(約5800~1万7900円)だ。

「最初に香水を発売するのはやめることにした。コスタ ブラジルが香水ブランドではないことをわかってほしかったためだ」と、コスタ氏は説明する。「デザイナーフレグランスをけなすつもりはない。私はデザイナーで、香水をデザインしたこともある。それでも、香水を発売するためにカルバン・クラインを離れたと思ってほしくなかった」。

NPDグループ(NPD Group)のアナリスト、ラリッサ・ジェンセン氏によれば、デザイナーがまずスキンケア製品を発売することは一般的ではないという。通常は香水からはじめ、その先がある場合はメイクアップ、スキンケアという順番だ。シャネルはスキンケアに挑戦するまでに7年かかった。ディオールは39年、マーク ジェイコブスは6年だ。トム・フォード氏は2005年にグッチ(Gucci)を去ったとき、まず香水コレクションを発表した。2006年、トム フォード ビューティ(Tom Ford Beauty)から香水が発売された。

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最終更新:2019/12/13(金) 8:51
DIGIDAY[日本版]

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