ここから本文です

カーボンオフセットって何? 個人の購入が増加中

2019/12/13(金) 7:13配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

飛行機に乗る罪悪感を減らしたい人が知っておくべきこと

 スウェーデンの16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが、ニューヨークで行われる国連の気候変動サミットに出席するために、排ガスを出さないヨットで大西洋を横断したのは、自らの信念を貫くためだった。

ギャラリー:ついに村ごと移転開始、永久凍土融解で、アラスカ 写真13点

 飛行機の移動により、毎年膨大な量の二酸化炭素が大気中に放出されているのだ。例えば、私たちが約10時間を機上で過ごしたとすると、1トンもの二酸化炭素が大気中に排出される可能性がある。

 こうした炭素排出量が地球温暖化を加速させるという罪悪感から、カーボンオフセット(排出した炭素分を相殺すること。ここでは相殺のために購入できるクレジットのこと)を購入したくなる人がいるかもしれない。この1年間で、Googleでは「カーボンオフセット」の検索が増えており、販売している団体によると、売り上げも伸びている。

 カーボンオフセットを販売する非営利団体「クール・エフェクト」によると、5月以降、個人によるカーボンオフセットの購入が7倍に増えているという。また、カーボンオフセット事業の認定組織「ゴールド・スタンダード」は、個人によるオフセット購入が過去1年間で4倍になったとしている。

 市場原理に委ねて排出量の削減に取り組むことに、批判がないわけではない。業界を規制すれば大きな改善が図れるのに、個人の行動に焦点を当てることで、それがわき道にそれてしまうという意見もある。

 パリ協定に署名した国々は現在、国際的に炭素クレジットを売買するためのルールを協議中だ。しかし専門家は、このルールが適用されるのは大規模な排出者であり、低価格のオフセットを購入する個人ではないと指摘している。

 フライト1回分を埋め合わせるオフセット購入は、国が監督しているわけではなく、透明な取引方法ばかりでもない。飛行機に乗る罪悪感を少し減らしたくてオフセットの購入を考えている人のために、知っておくべきことを挙げよう。

1/3ページ

最終更新:2019/12/13(金) 7:13
ナショナル ジオグラフィック日本版

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事