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“チコちゃん”と共演した 奥田昌子さんが教えてくれた『長寿になる和食道』

2019/12/13(金) 20:00配信

BEST TIMES

病気のかかりやすさは生活習慣によってかなりの部分が決まる。今の時代にこそ、歴史に埋もれた健康と食の教訓を見直すことで多くのヒントを得られるはずです

■和食こそ日本人の健康食

 厚生労働省の統計によると、2018年の日本人の平均寿命は女性が約87歳、男性が約81歳で、男女とも年々過去最高を更新しています。

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 けれども、60~70年前に感染症の治療薬が相次いで発見されるまでは、日本でもマラリア、赤痢、天然痘、インフルエンザ、結核などにより数千人から数万人、ときには数十万人が亡くなる惨事が頻繁に起きていました。

 何とか病気を封じ込めようと昔の人は知恵をしぼりましたが、荒れ狂う疫病の猛威の前には、大仏を造る、改元する、陰陽師を呼ぶ、ウグイスの黒焼きやヘチマの皮を食べるなどの「医療もどき」はあまりにも無力でした。

 だからといって、昔の人が劣っていたかのように考えるのは間違いです。これらの一見非科学的で遅れた治療法にもそれなりの「根拠」と「実績」があり、当時は最先端の「科学」でした。医療技術に限界があるなかで、人は死力を尽くして病気と闘ってきたのです。

 これと相前後して健康によい食事の追求が始まります。食を通じた養生、食養生です。和食ははじめから健康によかったわけではなく、日本人は長い歳月をかけて和食を改善し、日常の食事を健康食に作り変えてきました。

 

■江戸時代に“食養生”が発展

 食養生が飛躍的に発展したのは、社会と生活が安定した江戸時代です。食べて健康を作るという思想は世界各地で見られますが、日本の食養生にはきわだった特徴がありました。そのひとつが「日本人のための健康法」という視点です。指南書『養生訓』で知られる貝原益軒(かいばらえきけん)は「日本人は大陸の人とくらべて胃腸が弱いので、肉は一食につき一切れ食べれば十分だ」と書いています。

 大陸の人、現代でいうと中国の人と日本人の体質には共通点もあるものの、異なる点も目につきます。日本人は脂肪とタンパク質を消化する酵素の量が少ないため、中国の人と同じように肉を食べると、胃もたれ、便秘、下痢、さらに最近増えている逆流性食道炎を招きやすいとされています。昔の人は注意深い観察を通じて、体質の違いに気づいていたのでしょう。

 薬の効きかたも異なり、同じ薬を同じ量飲んでも、日本人は効き目が強く表れる傾向があります。そのため、漢方医療は大陸から日本に伝わったのち、日本人の体質に合わせて生薬の量や利用法が大きく変化しました。鍼(はり)治療で使う鍼も、中国のものとくらべて日本の鍼は細くて短いそうです。

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最終更新:2019/12/16(月) 17:36
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