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現在の日本球界で守備力No.1の外野手は?/元ソフトバンク・柴原洋に聞く

2019/12/14(土) 11:02配信

週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は外野守備編。回答者は現役時代にゴールデン・グラブ賞を3回獲得した、元ソフトバンクの柴原洋氏だ。

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Q.以前、柴原さんは日本球界で一番うまい外野手を陽岱鋼選手(当時日本ハム)と話していました。あれからだいぶ日本球界も様変わりしましたが、現在のNo.1外野手とは誰でしょうか。(埼玉県・19歳)
A.総合力が高く安定している中日・大島洋平だと思います。ただ、3年前の陽岱鋼はすべての面で飛び抜けていた

 私がこのゼミナールの外野守備編を受け持ったころのことですね。質問の趣旨とは離れてしまいますが、当時は陽岱鋼が巨人に移籍する前で、2016年9月21日、ソフトバンク対日本ハム(ヤフオクドーム)での、背走からの2つのスーパーキャッチがいまでも忘れられません。

 当時、日本ハムとソフトバンクは優勝を争っていて、まさに天王山の一戦。この試合、代打で出場し、センターの守備に入った陽は、直後の7回(2対1で日本ハムがリード)に先頭の今宮健太が大谷翔平(現エンゼルス)から放ったやや左中間よりの大飛球をフェンスにぶつかりながら好捕。ファーストプレーで素晴らしい守備を見せました。

 9回、二死二、三塁の一打サヨナラという場面では、江川智晃が放ったセンター後方の打球に目いっぱいの背走で後ろ向きのままグラブを伸ばしてキャッチ。このとき陽は、センター前への一打で二塁走者にホーム生還を許さないように前進守備をしていましたから、かなりの距離を全力で走っての捕球で、これは超が1つでは足りないほどのファインプレーでした。この試合の勝利で、ペナントの行方が決まった(日本ハムが優勝)と言っても過言ではありませんでした。

 本題に入りましょう。あれから約3年が経ちました。さまざまな選手が力をつけて出てきているので難しいところですが……。これからプレミア12に挑む侍ジャパンには打てて守れる外野手も多いですが、“守備”だけで考えてみると、最も確実性があるのは中日の大島洋平ではないでしょうか。脚力があって守備範囲も広く、肩が強いわけではないですが、スローイングの安定感もありますよね。ミスがほとんどなく、非常に優れた外野手だと思います。

 ほかでは西武(FA)の秋山翔吾もうまいですし、巨人の丸佳浩、亀井善行も総合力は高いです。一方でソフトバンクの柳田悠岐は守備範囲は広いですが、確実性で問題があり、日本ハムの西川遥輝は脚力は抜群ですが、スローイングに問題があります。

 こう考えると、3年前の陽ほど飛び抜けた選手となると見当たりませんね。ちなみに、現在の陽がどうかと言えば、巨人移籍後、出番は減らしているものの、決して守備力が落ちているわけではないと思います。まだまだうまいですよ。

●柴原洋(しばはら・ひろし)
1974年5月23日生まれ。福岡県出身。北九州高から九州共立大を経て97年ドラフト3位でダイエー(現ソフトバンク)入団。11年現役引退。現役生活15年の通算成績は1452試合出場、打率.282、54本塁打、463打点、85盗塁。

『週刊ベースボール』2019年11月18日号(11月6日発売)より

週刊ベースボール

最終更新:2019/12/14(土) 11:45
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