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元電通マンが「職場にも美味しいパンを!」の思いで起業するまで

2019/12/14(土) 8:47配信

bizSPA!フレッシュ

「パンから広がるコミュニケーション」を合言葉に、企業向けのパンのサブスクリプションサービス「オフィス パンスク」を中心に展開しているベンチャー企業「パンフォーユー」。

 独自の技術でパンを冷凍し、焼き立ての食感と香りを全部閉じ込めることに成功した同社では、本社を地元の群馬県桐生市に置き、地方から「多くの魅力的なベーカリーの美味しいパンを多くの人に届けたい」と事業を展開している。

 社長は大手広告代理店、電通の出身である矢野健太氏。なぜ安定した仕事を辞め、地方を舞台に、それもパンという“アナログ”な事業を選んだのだろうか? 前編のインタビューは電通時代のエピソードや起業に至る経緯を聞いたが、後編では事業に対する思いと今後の展望をお伝えする。

「本当に優秀な人間は起業する」と聞いた

――新卒で電通に入社し、地方の教育ベンチャーとNPOを経て現在の事業を起業。ここに至った経緯を教えてください。

矢野健太(以下、矢野):実はさらに自身を磨くために留学する予定でした。その前にアメリカなどいろいろな国を回り、たくさんの人と会って話を聞く中で「本当に優秀な人間は起業する」ということが分かったんです。実際に僕の周りで活躍している人も独立している人が多かったので、僕も起業の道に行くことを考え始めました。

 もうひとつ、教育ベンチャーとNPOでの経験を通じて感じたのが、僕が教育を届けたいと思っているボトムの層には、いろいろな活動でアタックしてもなかなか伝わらないということでした。

 そんな層には学校の先生になっても届かないだろうし、政治家になるには時間がかかる。ただ、そういった方々の雇用主になれば、強制的に思いを届けることができるのではなないかと考え、自分で事業を起こすことを決めました。

電通時代の調整力が通じなかった「パン事業」

――安定した業界1位の会社からキャリアが始まり、自分で起業することはとても勇気のいることだと思います。全く違う分野で大変だったことも多いのではないでしょうか?

矢野:違いましたね。特にパンの事業を始めて、最初は個人向けのオーダーメイドからスタートしたんです。でも、個人の気持ちは千差万別で変数が多く、電通時代に身につけた調整力などが全く関係なかったりするんですよね。

 どうお客さまと接していくか。お客さまに良いサービスを提供するかというところで対応しきれませんでした。起業してからのひとつの失敗ではありました。そこで、法人向けBtoBでしたら経験があるのでオフィス向けにサービスに転換し、現在に至ります。

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最終更新:2019/12/20(金) 20:42
bizSPA!フレッシュ

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