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県岐阜商高をセンバツ有力に導いた鍛治舎監督の4つの変革とは?

2019/12/15(日) 10:58配信

週刊ベースボールONLINE

今秋の東海大会で準優勝

 3年で日本一。

 2018年3月から母校・県岐阜商高を率いる鍛治舍巧監督は、冒頭にある前任の秀岳館高(熊本)と同じ強化プログラムを掲げた。

衝撃の新ユニフォームで東海大会初戦を突破した県岐阜商

 秀岳館高では14年4月に就任し、3年目の16年春から4季連続甲子園出場。16年春から17年春まで3大会連続で4強進出と、通算10勝4敗と強烈なインパクトを残した。

 県岐阜商高は今秋の東海大会準優勝。東海地区のセンバツ一般選考枠は「2」であり、優勝した中京大中京高(愛知)に次ぐ、2校目の選出を有力の立場としている(選抜選考委員会は来年1月24日)。今回も就任3年目に甲子園へ導こうとしているわけだが、前回とほぼ同じスパンで結果を出す形となった。

 その卓越した手腕は何なのか? 自らで「変革」と語った4つの取り組みを探ってみた。

 まずは、練習方法をガラッと変えた。授業がある平日の練習時間は秀岳館高の約半分の4時間であるが、ウォーミングアップに1時間以上を割く。ウエートトレーニングにも力を入れ、すべてを数値化して目標を設定する。投手は球速、野手もスイングスピードを計測して、数字を裏付けにレベルアップへ努めた。

 基礎的なフィジカル面が構築できれば「技術が劣っているわけではない」と、スキル向上にもつながった。部員は自宅通いのため、以前は「少しでも体を休ませる」目的で朝練習を実施しなかったが、鍛治舍監督は「全国レベルへ引き上げるためには、時間が足りない」と、朝7時から1時間、授業開始までを有効活用している。

 次に練習試合の相手を変えた。2018年1月の就任時、1年先の対戦校がすでに決まっていた。しかし、日本一を目指す上では、甲子園常連校と切磋琢磨することが必要と考え、同秋以降のビジター試合を組み替えた。地元東海の中京大中京高をはじめ、大阪桐蔭高、報徳学園高、近江高らの関西遠征に、星稜高、松商学園高など北信越の強豪校とも積極的にマッチメーク。全国レベルを体感しない限りは課題も見つからない。効果は絶大だった。

 県岐阜商高は戦前に春3回、夏1回の全国優勝を誇り、通算56回の出場で、87勝は全国歴代4位。公立校ではトップの数字であるが、高橋純平(現ソフトバンク)を擁した2015年春以降は甲子園から遠ざかっている。

 就任当初のミーティングで、鍛治舍監督は「甲子園で勝つためには……。甲子園で優勝するためには……」を力説した。ところが、部員としては、あまりにかけ離れた目標だったため、指揮官の思いは届かなった。「強豪」ではなく「古豪」の意識。それが、現実であった。

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最終更新:2019/12/15(日) 11:41
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