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「大地震がくる」と言われても、なぜ備えないのか? それは心理学で説明できる

2019/12/15(日) 22:11配信

ライフハッカー[日本版]

首都直下地震や南海トラフ地震が、高確率で30年以内に起きると言われています。

避難行動が綿密にシミュレーションできている方もいれば、「防災グッズの購入すらしてない…」という方もいるでしょう。

地震の準備に割く労力やお金が惜しい、あるいは今日じゃなくてもいい…と考えている方、そのプライオリティを高められるかもしれない方法が、ブリティッシュコロンビア大学により提示されています。

リアルな画像で地震の影響を示すと、リスク軽減の動機づけ形成につながるとの心理学的研究結果をご紹介します。

大地震を予測できても、なぜ人は行動できないのか?

地震の発生確率や、注意すべきは火災…といった情報を知っても、いつ起きるかわからない地震に対するリアリティが感じられず、備える気にならないかもしれません。

大地震の経験がない方なら特にそうでしょう。

これは、私たちがものの認識や意思決定を、まったく別の2つの情報処理体系により行っている…という「二重過程理論」で説明できます。

ヒトは、まだ経験したことのない災害に対しても、統計やニュースの情報をもとに、なにが起こるか、どういった準備ができるかが理解できます。これを「システム1」と言います。

ただ、見聞きした情報を分析的に扱うだけでは、行動するのに十分な動機づけ形成に至らないこともあるのです。

そこで頼りたいのが、経験則に基づいた反射的で強力な情報処理体系「システム1」です。

研究によると、地震の影響を示す画像の鑑賞がシステム1による情報処理につながり、リスク軽減行動を促すとのこと。

リアルな画像を見ることで「行動する人」が増える

研究で用いた画像(上記のもの)は、実際にバンクーバーにある学校が地震後にどうなるか表したものです。

現在この地域で暮らす411人の参加者に、バンクーバーの学校の一部が地震による崩壊リスクが高いことを伝えました。そして、画像、または統計情報のどちらかを見てもらいました。

その後、学校の耐震工事の請願書に署名する機会を設けると、画像を見た人では77.3%が署名したのに対して、統計情報を見た人で署名したのは68%でした。

リアルな画像を見るほうが、システム1による情報処理の影響を受けやすく、署名行動が促されたと考えられます。

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最終更新:2019/12/15(日) 22:11
ライフハッカー[日本版]

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