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モノレールと新交通システムはLRTに勝てるか

2019/12/15(日) 5:00配信

東洋経済オンライン

 2019年10月は、1日にゆいレール(沖縄都市モノレール)の首里―てだこ浦西間が延伸開業した一方、31日限りで上野動物園モノレール(東京都交通局上野懸垂線)が運行を休止するという、モノレールに関する話題があった月であった。

【写真】全国各地を走るモノレールや新交通システムはこれだけある

■上野動物園モノレールが休止

 日本のモノレールは鉄道事業法が定める「鉄道」に該当する。1957年12月に開業した上野動物園モノレールも、遊戯施設のように思われていたが、れっきとした国土交通省管轄の鉄道だ。

 わずか332mほどの路線延長ながら、園内だけを走るのではなく途中で公道をまたいでいるため、そのような扱いとなったのである。東京都は都電に代わる都内の交通手段を模索しており、モノレールもその有力な候補であったため、モデルもしくはテストケースとして上野動物園内に建設したという経緯がある。

 モノレールの利点としては、急勾配や急曲線に強いことから建設ルートが柔軟に選べることがある。他の交通機関とは完全立体交差で、空中を進むため、幹線道路上、あるいは河川の上などにも建設が可能なのだ。

 例えば、ゆいレールは那覇市の中心部において、久茂地川の上の空間を利用して駅などを建設している。その他のモノレールも、多くは都市計画道路に沿って建設されている。東京都は用地買収の手間が少ないことからも、モノレールの導入を検討したと思われる。

 しかし、その後の東京23区内の人口、ひいては交通量の増加は予想以上であった。結局、モノレールの輸送力では対応しきれないと判断され、都電の代替は地下鉄とバスで行われた。

 足立区西部の交通事情改善のため建設された「日暮里・舎人ライナー」(2008年開業)も東京都交通局が運営する鉄道であるが、「AGT」が採用されている。

 日本では、自動案内軌条式旅客輸送システム(Automated Guideway Transit:AGT)のことを、一般に「新交通システム」と呼ぶ。こちらもモノレールと同じような利点を持つ。

■1980~90年代に「流行」

 モノレールや新交通システムは、最初の区間が開業した時期が集中している点が特徴だ。

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最終更新:2019/12/15(日) 5:00
東洋経済オンライン

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