ここから本文です

薬を飲んだ後の死亡例 かんたんな調べ方を薬剤師がガイド

2019/12/18(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 本誌・週刊ポスト(12月13日号)の特集『この薬を飲んだ後に患者が死にました』に対して、編集部の電話には「掲載されたリストにはないが、自分が飲んでいる薬は大丈夫か」といった問い合わせが相次いでいる。

【図解】副作用の調べ方STEP1「PMDAのページへ」

 そこで、「あなたが飲んでいる薬」が、引き起こした疑いのある重篤な症例の調べ方を紹介する。

 厚労省が所管するPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)のホームページでは、医療関係者から寄せられた約60万例の「副作用報告」が公開されている(2019年7月現在)。その膨大な症例の中から、自分が服用している薬の症例を調べる手順を、別掲の図4枚にまとめた。

 最大のポイントは、「何の症状が出たのか」の内容だ。一見しただけではどのような疾患なのかはわからないものもあるので、個別に医師や薬剤師に相談の必要がある。

 ただし、薬の種類ごとに、起きやすい重篤な副作用はある。代表的なものについて銀座薬局の薬剤師・長澤育弘氏が解説する(以下「」内全て長澤氏)。

「高血圧、高脂血症、糖尿病など、生活習慣病の治療に用いられる薬全般で、別掲図に『アナフィラキシー反応(ショック)』『肝機能障害』とあることが多いと思います。

 アナフィラキシー反応は薬に対するアレルギー反応。初めて飲んだ薬でじんましん(薬疹)やめまいが生じるケースが多い。肝機能障害のなかでも、より重度な『劇症肝炎』となれば生存率は2割。もともと肝臓が弱っている人、普段からアルコールを摂取している人は要注意です」

 降圧剤では「間質性肺炎」の症例が少なくない。

「肺組織に無数の炎症が起こり、呼吸困難に陥る。空咳が止まらないのが特徴です。薬を飲み始めて数年たって、ある日突然『なんか息苦しいな……』と症状が現われることがあります」

 高脂血症薬では「横紋筋融解症」がある。コレステロールの数値が下がりすぎて、筋肉が溶けていく。溶けた筋肉が血液を通じて腎臓に詰まると、腎機能障害を起こし、腎不全になって死亡するケースもある。

「高脂血症薬を複数服用している人は発症リスクが高い。筋肉痛が起こり、尿がオレンジ色になったら、薬を飲むのをやめてすぐに病院へ行きましょう」

 糖尿病薬では、別掲図の例のような「乳酸アシドーシス」がある。

「乳酸アシドーシスでは食欲不振、吐き気、のどの渇き、体の節々の痛み、ひどい場合は呼吸困難になる。解毒しないと死に至るので、症状が出たらすぐに医療機関を受診してください」

 もちろん、ここで解説した疾患以外のものが、あなたの飲む薬の服用後の症例として記載されていることもあるだろう。

「自己判断で服用をやめるのでなく、医師や薬剤師に納得いくまで説明を求めましょう」

※週刊ポスト2019年12月20・27日号

最終更新:2019/12/18(水) 7:00
NEWS ポストセブン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事