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黒モノ家電は「趣味性の高さ」がますます重要! 家電コンシェルジュ・麻倉怜士が選んだ新作家電ベスト5

2019/12/31(火) 6:01配信

Pen Online

東京2020オリンピックを目前に、4K動画の普及や5G回線の実現化など、さまざまなニュースが飛び交った2019年。Pen連載「家電コンシェルジュ」でお馴染みの麻倉怜士が最新黒モノ家電のベスト5を紹介する。

デジカメ受難の時代に登場した、”圧倒的”なコンデジ

エネルギーを凝縮したような、ハイエンドなイヤフォン

SNEXT(エスネクスト)の「final(ファイナル)」のヘッドフォンシリーズは私のリファレンスだ。非常に品質感が高く、他とは次元の異なるサウンドを発する。そのエスネクストの新製品、フラグシップイヤフォン「A8000」もまた素晴らしい。「トゥルーベリリウム振動板」搭載がセールスポイントだ。強い剛性、速い伝搬速度、高い内部損失とスピーカー振動板の理想条件を備えるベリリウムだが、耐久性が低く、これまではフィルムの表面に蒸着させるコーティング材として使われていた。

エスネクストは5年をかけて、振動板そのものをベリリウムで構成する技術開発に成功した。トゥルーベリリウムドライバーは繊細なので、ハウジングの内部容積の違いが音質へ影響を与えることがわかった。そこで内部は4分割の「テトラチャンバー構造」を採用し、試作を繰り返して、最適な内部容積を見出したという。

音質は圧倒的だ。これほど上質で、音の粒子が細かく、音調がすべらかで、なおかつ生命力に満ちあふれたイヤフォンはこれまで聴いたことがない。特にイヤフォンでは珍しく音場感に優れ、音場の横への広がりや、手前への響き感や奥行き感も豊かに聴ける。音場の中における音像のイメージも明確に見える。演奏者の直接発する音はもちろんのこと、それが演奏会場に音の粒子となって飛び散り、互いに交差し、キラキラと光り輝く様子が、まさに手にとるようにわかるのである。

A8000の音には潔癖さと高性能と音楽性の高さがあり、音のエネルギーを濃密に凝縮したような愉しさがある。次元が違う、まさにハイエンドな音がする。

暗くした空間で、最高の映像を味わう4Kディスプレイ

「JOLED(ジェイオーレッド)」の21.6型印刷RGB有機ELパネルを搭載した、4Kディスプレイ。「FORIS(フォリス)」は液晶テレビが出始めた頃にあったEIZO(当時の社名はナナオ)のシリーズ名。液晶テレビはまだまだといわれていた頃に、しっとりした画質で、高い評価を得ていた。NOVAは「新星」の意味。新世代の「FORIS」として、伝統にも則った名前だ。

画質はたいへん素晴らしい。ピーク輝度が330nitsと低い数値なので、明るい環境で高輝度で見るという用途には向かない。しかし、少し暗い環境では最高の画調だ。これ見よがしではない自然な精細感と階調感のある映像がとてもクリア。有機ELらしい、自発光の滑らかさに加え強調感、押し出し感のない、生成り的な、あるがままのビジュアルだ。

デザインもハイセンスだ。いわゆるEIZOの一般のパソコン用モニターとは異なる高品位なもの。アルミダイキャストシャーシを用いて、画面そのものが浮いているようなイメージが表現されている。表面がノングレア処理なので、近づいてもギラツキ感がない。プライベート視聴で、近接視にふさわしい。

精密な箱庭的映像美なので、近くで楽しむ「小画面4K」デスクトップシアターに最適だ。私的空間で高品位な映像を楽しんでほしい。

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最終更新:2019/12/31(火) 6:01
Pen Online

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