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秋元司議員逮捕 特捜部の捜査で浮かび上がってきたカジノ利権とパチンコ業界との“蜜月”

2019/12/31(火) 11:30配信

文春オンライン

 かつて“最強の捜査機関”と呼ばれた東京地検特捜部が、復権をかけて臨んだIR(カジノを含む統合型リゾート)汚職がついに火を噴いた。

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羊羹入りの紙袋に入った300万円の現金を受領

 2019年12月25日、東京地検特捜部は収賄容疑で秋元司議員(48)を逮捕した。外為法違反を入り口に政界に切り込む捜査はロッキード事件を彷彿とさせるが、今回の逮捕で浮かび上がってきたのは、カジノ利権の実態と規制業界を自在に遊泳してきた秋元氏の“錬金術”の一端でもあった。

 秋元氏は2017年9月、議員会館の事務所でIR参入を目指す中国企業「500ドットコム」側から羊羹入りの紙袋に入った300万円の現金を受領。さらに2018年2月には、500ドットコムがIR誘致を目指していた北海道・留寿都村への旅行代金70万円相当の供与を受けていたとされている。

「秋元氏と500ドットコムを繋いだキーマンが、同社の“社長室日本事業顧問”の肩書を持つ紺野昌彦氏でした。紺野氏は当初から贈賄の事実関係を具体的に話しており、司法取引を望んでいたようですが、特捜部は別ルートからも“証拠”を入手。司法取引には応じず、結局紺野氏は逮捕されています」(検察関係者)

“本線”はあくまでも500ドットコムの政界工作

 紺野氏は自らのSNSで、秋元氏とともに500ドットコムの中国・深圳の本社を訪れた自民党の白須賀貴樹氏ら国会議員との親密な関係をアピール。逮捕後には、紺野氏と近い12人の国会議員のリストが怪文書のような形で永田町界隈に出回ってもいた。

「特捜部が狙う“本線”は、あくまでも留寿都を舞台にした500ドットコムの政界工作です。秋元氏以外にも同社と接触したことがあるIR議連の複数の議員からはすでに任意で事情を聴いているようです」(同前)

 さらにIR誘致を巡る秋元氏の“別の疑惑”についての捜査も水面下で進められているという。

プライベートジェットの発着が可能な飛行場の整備を進言

「秋元氏は自著『日本の極みプロジェクト』のなかで世界の超富裕層をターゲットにしたプロジェクトについて言及しています。そこで超富裕層を呼び込むためのインフラ、具体的にはプライベートジェットの必要性を繰り返し説いています。秋元氏はスキーリゾートとして知られる留寿都にIR誘致を進めてきた北海道の加森観光などに対し、プライベートジェットの発着が可能な飛行場の整備も進言。その実現に向けても動いていたとされているのです」(社会部記者)

 秋元氏は2017年8月から翌年10月までIR担当の内閣府副大臣兼国交副大臣として航空行政も担当しており、そこに疑惑の目が向けられているのだ。

「鍵を握るのは当時の秋元氏の元部下で、国交省航空局から北海道庁に出向した官僚です。北海道出身で、政治志向があり、官僚らしからぬ派手な風貌で知られています」(同前)

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最終更新:2019/12/31(火) 17:39
文春オンライン

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