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「愛国心」を否定するインテリたちへ 東京大学名誉教授のメッセージ

1/2(木) 11:31配信

デイリー新潮

 反日的日本人が出て来るのは、いまの日本の生活水準や暮らしの環境が悪くてそうなるのかというと、どうもそうではない。原因は経済環境よりも情報教育環境にあるらしい。新聞・テレビ・教科書など日本を悪く言うことがファッショナブルな雰囲気の中で育った戦後民主主義世代の優等生たちが、日本が好きでないようなことをいう。

 日本が過去にしたことがすべて正当化できるわけではありませんから、日本人が自国を批判することも大切です。しかし『日の丸』掲揚(けいよう)反対、『君が代』斉唱(せいしょう)反対などといって、しかもしれが良心的日本人の証(あか)しだと思いこんで、日本はたいした国ではないと他人事(ひとごと)みたいな口をきいている。しかし自国に対し自敬(じけい)の念self-respectのある人こそ、隣人や隣国をも大切にする人ではないでしょうか。

 日本の国立大学の多くは日の丸を掲揚しない。反対者がいるからです。東京外国語大学では学園祭に、大学で教えている26の外国語の国旗を掲(かか)げます。それに伍(ご)して日章旗がやっと掲げられたのは、外国人のための日本課程が開設されたつい先年からです。それまでは左翼教授が大学院生をけしかけて日の丸の旗を降ろさせたのだと学長が苦笑しておりました。

 私は自分の親や先生を素直に愛することの出来る子供は幸せだと思います。同様に素直に国を愛することのできる子供の方がしあわせなのではないか、とも思います。しかし世間には親がきらいな子供もいる。確かに親に楯突(たてつ)くことで子は育ちます。そんな反抗期の子に親孝行を説いても無駄でしょう。そんな造反児(ぞうはんじ)に似て、親が嫌いな子供もいれば国家が嫌いな大人もいる。また大人子供(おとなこども)というべき教師もインテリも日本にはいる。

 ミッション左翼の学校では日の丸掲揚や君が代に反対し、特定の国を他国より愛するのは平等の精神に反するという。私はそういう人には『特定の女を妻として他の女よりも愛するのは平等の精神に反しないのですか』と茶々をいれるのですが、西洋のキリスト教学校で自国の国旗掲揚や国歌斉唱に反対するところはあるのか。

 自分たちの主張を裏づけるために、日本人は日の丸の旗を掲げて悪いことをしたから、と日本の歴史をことさらに悪く言い出す人もいます。西洋人が外地や植民地にキリスト教の寺院を建てたのは文明開化の事業だとして肯定するが、日本人が台北に神社を建てたのはけしからんことのようにいう。しかし、多くの日本人は神道について学校でも家庭でもほとんどなにも習わないから、いいのか悪いのかも考えたことがないというのが正直なところでしょう」

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 戦争を体験し、フランス、イタリア、ドイツへの留学経験を持ち、さらに北米、中国、台湾で教壇に立ったこともある碩学の言葉は、令和を生きる日本人への強いメッセージになっているのではないか。

デイリー新潮編集部

2020年1月2日 掲載

新潮社

2/2ページ

最終更新:1/2(木) 11:31
デイリー新潮

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