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戦略人事の先にある「これからの人事」

1/6(月) 7:31配信

日本の人事部

近年、「戦略人事」の重要性が叫ばれている。しかし、本当に実現できている人事はどのくらい存在するだろうか。また、戦略人事を実現できたとき、その先には何を目指せばいいのか。日本の人事のオピニオンリーダーである、people first代表取締役の八木氏、カゴメ常務執行役員CHROの有沢氏を招き、法政大学大学院教授の石山恒貴氏の進行で、戦略人事の先にある「これからの人事」について議論した。

やるべきことは明確だが、実現できていない戦略人事

まず、三人それぞれがプレゼンテーションを実施。最初に石山氏が、『日本の人事部 人事白書2019』の中から興味深いデータを紹介した。業績が良い会社の方が「戦略人事は重要だ」「人事部門が戦略人事として機能している」と考える割合が高い。また、CHRO(人事担当役員)が存在する会社は4割弱だが、規模が大きくなるほどその割合は増えていき、5000人以上の企業では75%近くにのぼっている。これらのデータは、戦略人事の重要さを示しているといえる。

一方、戦略人事が機能していない理由としては、“人事部のリソースの問題”“人事部の位置付けの問題“という回答が多い。“経営陣の問題”も上位に挙げられており、人事の重要性があまり認識されていない状況がうかがえる。

「戦略人事とは何か。経営戦略と一致させて人事を考えること、事業拡大のために圧倒的な経験や知見を持った人材を採用すること、成長部門への人員配置、次世代管理者や経営者の育成など、いろいろな捉え方があります。定義ややるべきことははっきりしているのに、なかなか実現できていない。これが戦略人事の現状だと思います。

例えば、戦略人事にはタレントマネジメントという考え方もありますが“タレントとは何か”がそもそも明確ではありません。戦略的タレントマネジメントという考え方は、適者開発とも呼ばれ、キーポジションにふさわしい能力を有する人材を育成・配置していくことです。これに対し、適者生存といわれるように、長い時間をかけて人材を振り落とし、生き残った人が上に立つ、という考え方が日本企業では多く見受けられます」

タレントというものを一つの考え方に絞るべきではない、と石山氏は言う。タレントには「全社員をタレントと捉える考え方」「一部を捉える考え方」「生まれながら決まっていると捉える考え方」「後天的に開発できる捉える考え方」「パフォーマンスというアウトプットを見るべきとする考え方」「ポテンシャルというインプットを見るべきとする考え方」「移転可能でどこでも活躍できるという考え方」「文脈依存である環境や状況だけで活躍できるという考え方」など、さまざまな考え方があるからだ。

「自分の会社に一番フィットするタレント(求める人材像)の定義とは何かを、人事はしっかりと考えておく必要があります」

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最終更新:1/6(月) 7:31
日本の人事部

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