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イランが弾道ミサイル発射、そしてウクライナ機が墜落─その時、ロシアの反応は

1/11(土) 14:31配信

クーリエ・ジャポン

1月8日の未明、イランはソレイマニ司令官殺害の報復として、イラクにある米軍基地に弾道ミサイルを発射。一方、8日の朝、テヘラン空港でウクライナ国際航空の旅客機ボーイング737が墜落し、機内にいた176人が死亡。

先ほど、イランは誤って撃墜したことを認めた。

ミサイル発射後、プーチン大統領は即座にシリアとトルコを訪問した。中東での存在感アピールの狙いもあると言われているが、ウクライナが絡むこの事態を受け、ロシア国内は不穏な空気に包まれた。

ロシアの専門家や評論家はどのように見ていたのか? SNSに溢れたその声を『ラジオ・リバティ』が伝えた。

「これは偶然で悲劇的な一致なのか?」


アンドレイ・デスニツキー(ロシア科学アカデミー教授)

「亡くなった方たちのご家族と平和な世界にいるわれわれ全員にお悔やみを申し上げる。またしてもわれわれを大きな戦争へと向かわせるのは、自分の不屈さと支配力を見せつけたがるリーダーたちだ。

それでまた終わったあとでじっくり分析するんだろう、誰それが間違ったことを言ったとか、ここが間違っていたとか……。いまじっくり考えようじゃないか、今すぐだ。戦争は戦争だ。悪いことだ。いつだってそうだ」
セルゲイ・ミトロファノフ(社会・政治評論家)


「血まみれの畑。ひとつだけ訊きたい、この取返しのつかない二つの出来事は繋がっているのだろうか、それとも、偶然の一致なんだろうか?」
SNSの投稿では多くの人が、飛行機事故は夜間のミサイル攻撃と関係があると確信しているようだ──直接的ではないにしても、間接的には。
ユーリー・カシヤノフ(無線技士、空中偵察の専門家、ブロガー)


「軍事行動が開始された瞬間にイランでウクライナ機が墜落したことは、悲劇的な一致なのかもしれないし、あるいは、しかるべくして起きた不吉なことなのかもしれない。軍事衝突地域で、国民の安全を保障している国が無能だった結果なのか」

「マレーシア機墜落事件を思い出す」

ドンバス上空でのボーイング(訳注:2014年のマレーシア機撃墜事件)との相似も指摘しないわけにいかない。
ワジム・ルカシェヴィチ(航空専門家)

「2014年7月17日にドンバス上空でMH17便が撃墜されると、ウクライナは軍事衝突地域上空を閉鎖しなかったことを一度ならず非難された。オランダ安全委員会の調査では、ウクライナ側にはあらゆる根拠があったが、明確な勧告がなかったために実行する義務はなかった。

指示がなかったことは、国際民間航空機関(ICO)の基準が不完全だったからだということになっている。
この状況はあのときよりもさらに悪い。イランは、イラクの米軍基地を攻撃し、相手の出方をうかがっている。敵は空からしか来ることはできない。そのため対空戦の準備をしている。

この状況の中でイランは、“副次的な”飛行をなくすために、民間機の自国領空内の飛行を閉鎖する義務があった。アメリカと“やりあい”たいなら、それは勝手だが、自分で煽り、空からくるとわかっていて攻撃を予期していたくせに、民間機に領空を閉鎖しなかったことは許しがたい。

航空機じたいが原因で(普通は、機械の故障、天気、パイロットの操縦ミスなど人為的理由は3つだ)墜落したということにされるのなら、イランは、民間の航空運輸の安全という点で犯罪的な行為をしたということになる。
もちろん、テヘランでの航空機墜落は、地元の“やる気に満ちた面々”による誤爆だという憶測もある──マレーシア航空機のときと同じように。

イラン当局の公式発表では、事故機はエンジンから出火し、パイロットがコントロールできなくなったということになっているが、SNSの中ではこれは信用されていない。とりわけ、イランがブラックボックスの引き渡しを拒否したという事実が報道されてからは。

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最終更新:1/11(土) 17:18
クーリエ・ジャポン

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