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「シリコンバレーの時代は終わった」と言える訳

1/11(土) 6:20配信

東洋経済オンライン

次世代型コンピューターと言われる量子コンピューティングの事業化に取り組んでいるアメリカの著名連続起業家であるウィリアム・ハーレー氏。同氏は「シリコンバレーの時代は終わった」と断言する。それはどういうことなのか。前編に続き、コモンズ投信会長の渋澤健氏が聞く。

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前編:「量子コンピューター」で世界はどう変わるのか

■「中央集権的な世界」は終わりを告げようとしている

  渋澤健(以下、渋澤):ワーレーさんは「シリコンバレーの時代はもう終わった」というコメントを最近あちこちでされているようですね。ほとんどの日本人はシリコンバレーが先端技術のベンチャー投資のメッカと思っているのでとても印象に残りました。

 ウィリアム・ハーレー(以下、通称のワーレーで):私たちの会社にお金を出してくれる投資家は主にシリコンバレーにいるのでこれは慎重に言わなければならないトピックなのですが、ひとことで言えば「世界が変わった」ということです。つまり、中央集権システムは終わりを告げており、経済大国の座も、私はアメリカから中国に移ったと思っています。また、ロジスティクス(物流)も大きく変わっています。

 渋澤:物流がシリコンバレーと関係あるのですか? 

 ワーレー:例えば、私が子どもの頃の楽しみの1つと言えば、食べ終わったシリアルフードの箱に掲載されている商品コードを切り取って集めて、ちょっとした電子機器と交換することでした。

 当時は、郵便局に行って投函してからそれらが届くのに8週間も待っていました。これがその時代の技術でした。それが今、クレジットカードを取り出してアマゾン・プライムで買い物をしたり、サービスをセットアップすれば、数時間でビジネスに必要な物資やサービスをすべて準備できてしまうわけです。

 渋澤:どんな場所でも、そこに必要な物が届く世の中になったという「リアル」が重要だというわけですね。

 ワーレー:そうです。確かにシリコンバレーは、集まる情報の密度という点ではまだまだ大きな価値を持っています。ただ、それで言えばシリコンアレー(NY)、あるいは東海岸の大学都市、イスラエルのテルアビブ、日本、ドイツだって同様です。

 私はIEEE(アメリカ電気電子学会)という組織で起業家育成の副委員長をしているのですが、CESPと呼ばれるスイスのCERN(欧州原子核研究機構)を拠点としたe-起業家学生育成プログラムの立ち上げに携わり、2019年は15人の学生を連れていきました。

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最終更新:1/11(土) 15:16
東洋経済オンライン

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