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リリー・フランキー×斎藤工、W主演作は“サークル感”が漂う「プロがやらないことが頻繁に起きています(笑)」

1/12(日) 12:00配信

ザテレビジョン

リリー・フランキーと斎藤工がW主演を務める、1月16日(木)スタートの5週連続ドラマ「ペンション・恋は桃色」(毎週木曜夜1:25-1:55※2月6日[木]は夜1:35-2:05、フジテレビ)。W主演の2人が囲み取材に応じ、4日間の泊まり込みで行われたという撮影や、即興劇のような雰囲気のある本作の魅力について語った。

【写真を見る】作品の雰囲気が伝わってくる「ペンション・恋は桃色」ポスターカット

現代版「男はつらいよ」のような本作は、少しさびれたペンション「恋は桃色」を営むテキトー中年男・シロウ(リリー)と、ひょんなことからシロウの元に居着くようになったワケあり青年・ヨシオ(斎藤)が、マドンナたちに振り回されながら不器用に毎日を過ごす姿を描く。

さらに、シロウの娘で足の不自由なハル役として伊藤沙莉、シロウの父で施設に入っているキヨシ役として細野晴臣も出演する。

■ どの瞬間を撮られてもドラマが成立したはず

――オファーを聞いた時の感想を教えてください。

リリー:話を聞いた一カ月後くらいに偶然、工くんに会って、「あの話聞いてる?工くんだけ決まっていて、何も決まってないらしいんだけど」と声を掛けたら、「知らないです」と言われたので、「絶対ないな、この話」と思って時間が過ぎるのをただ待っていました。最初に見せてもらった台本は、ほとんど「万引き家族」(2018年)で、「これじゃ無理でしょ」という話もしていましたから(笑)。

斎藤:僕は、最初に聞いたのはリリーさんからなんですけど(笑)。時間があったわけではないのに、その後から日々、リリーさんと清水(康彦)監督と小林(有衣子)プロデューサーが話し合いを重ねて、台本がどんどん変化して、魅力的になっていって。

実現性というパーセントは高くなかったと思うのですが、細野さんだとか沙莉ちゃんだとか、そこに関わる人が魅力的で、見たいなと単純に思ったので、いい意味で選択肢はなかったですね。

リリー:本当に映画研究会みたいな感じで始まって、撮影中も近くのペンションに泊まっていましたし、一日の撮影が終わった後も、工くんとずっとまきストーブにあたりながら「明日の撮影はこうしたらいいね」とかを話していました。その案も結構実現されていたので、本当にサークル感がすごかったです。

斎藤:オン・オフがなかったので、どの瞬間を撮られてもドラマが成立したんじゃないかと思います。

リリー:もう(カメラを)回せばいいのにという時もありました(笑)。僕らが(酒を)飲んだりしていて、工くんが「お風呂に入って先に寝ます」とか言う時には、お風呂に入っているところを見に行って、「お湯熱くない?」とか言ったりもしましたね。

■ 本来の自分がにじむ部分も

――ご自身が演じたキャラクターの印象はいかがでしたか?

斎藤:シロウさんに拾われるところから“ヨシオ”が始まっているので、シロウさんとハルというこの三角形で生まれる空気の中で、このキャラクターが発芽していったらいいなというくらい、ゆるく(撮影に)入りました。結果的に、オフの時のリリーさん、沙莉ちゃんとの会話が役に乗っかってくるので、自分との線引きができない部分も生まれてきて、迷彩柄みたいになっていった感覚があります。

リリー:台本のキャラクターは自分から遠かったので、自分に寄せていきました。かといって、シロウさんみたいにポップな人生は送っていないと思いますけど(笑)。こういうふうに生きられたらいいなという、自分の理想のお気楽なおじさんみたいな感じです。

でも、知らないうちに、自分が普段思っていることをとっさに喋っているような、うかつな空気にさせられることがあったので、本来の自分がにじむ部分がありました。

――女性が多く出演される作品ですが、その点についてはいかがでしょうか?

リリー:娘が沙莉ちゃんということで、すごくやりやすかったです。彼女の“包容力のあるいい娘感”が半端ないんですよ。あの子がいることで、ちょっと浮世離れしたことをしても、リアリティーがあるというか。

結局、シロウは自分から手を下す人ではないんですよね。だから、女優さんにお任せしていて。シロウもヨシオも受動態の主人公2人なので。

斎藤:実際にペンションを経営されている方ともお話をさせてもらったんですけど、お客さんが“ドラマ”を持ち込むというのがペンションのリアルみたいなんですよね。しかも、その大半が女性で。

リリー:(本作のように)急に知り合ったヨシオが、いきなりペンションで働き出すというのは、ご都合主義に感じるじゃないですか。でも、よくあることらしいんですよ。僕らがロケ地に使っていたペンションのオーナーも、ヨシオみたいな人を延々と泊めていたことがあって。実際に、ペンションの人たちとお客さんが家族っぽくなるということも頻繁にあるらしいんです。ペンションの人は、「毎日、失恋した女性が来たり、いろんな人が来るから飽きない」と言っていましたね。

――続けようとすれば、題材には困らず、ずっと続けられそうな作品ということでもあるのでしょうか?

リリー:僕がフジテレビの偉い人だったら、今のうちに“THE MOVIE”は決めますけどね(笑)。本当に、また(撮影場所だった)山中湖に帰りたいんですよ。次は夏に行って、夏の山中湖を舞台に。

斎藤:あの数日間で、ペンションに本当に恋した感じがありました。

――細野さんへは、リリーさんが出演のオファーをされたそうですね?

リリー:細野さんは、(2019年が)50周年でたくさん働いていらっしゃったので、たぶん感覚がまひしていたんです(笑)。細野さんのおかげで、相当げたを履かせていただいているというか、細野さんがいることでお祭り感がある気がします。

斎藤:細野さんとは同じ空間での撮影はなかったのですが、お名前を聞いて、何かたぎるものがありました。“リリーさん×細野さん”という、視聴者としての好奇心もそこにあったので、本当にぜいたくな作品になったんじゃないかと思います。

■ 局またぎが起こっています(笑)

――既出のコメントで、リリーさんは「強烈なドラマ」、斎藤さんは「無敵な作品」と語っていましたが、どのような部分からそう感じられたのですか?

リリー:地上波のドラマでできないことが増えて、配信の方が好きなことをやりやすい。確かにそうだと思うんです。自由とされていた深夜枠のドラマさえ不自由になって。

今回、そこを目指していたわけではないのですが、あまりにも学生気分でやっていた故、プロがやらないことが頻繁に起きています。あまり決まりごとを気にしていないと言いますか、CMの入り方も斬新で…あれはいいなと思いました(笑)。本当にサークルっぽく、みんなの瞬発力で作れたなと思います。

斎藤:ペンションという、ホテルでもなく旅館でもなく、程よいサイズ感のところに集う人のドラマになっているので、どんなものでも成立するんじゃないかなと。そこにリリーさんと沙莉ちゃんがいることで、どの球も打てる構図になっていると感じています。

スタッフさんも、ミュージックビデオなどの“感覚”をなりわいとする人たちが、深夜ドラマに初めて足を踏み入れているので、定説みたいなものに一切とらわれない、ノールールの無敵さもあったのかなと思います。

それから、撮影の直前に、「王様のブランチ」(毎週土曜朝9:30-昼2:00ほか、TBS系)の「買い物の達人」のコーナーでドローンをゲットしたんですよ。

リリー:それを現場に持ってきたのは、本当にナイスプレイだったね。

斎藤:山中湖だし練習しようと思って持って行っていたら、ペンションの方が絶景ポイントに連れて行ってくださったり、リリーさんには“ドローン坊や”と呼ばれたり(笑)。今回、ドローンで撮影した素材を作品に提供させてもらっているんです。

リリー:劇中でドローン映像が出てきたら、全部、工くんが撮ったものだと思ってください。結構、印象的なところで出てきますよ。

斎藤:TBSの資本で買ったものをフジテレビのドラマに使うという、局またぎが起こっています(笑)。

リリー:工くんのドローンのおかげで、画期的な終わり方にもなっています。本当に低予算なので、演者からスタッフから、機材や私服を持ち込んで作った作品です。

――最後に、この作品をどのような方に見てもらいたいですか?

リリー:どんな年齡の人にも楽しんでいただけるような、笑いあり涙あり…全部が“風味”ですけど(笑)。その風味が結構良いと思います。みんな好き勝手やっているのに、意外と誰も傷つかない良い作品になりました。

入浴シーンに関しては最初から謝っておきますけど、沙莉ちゃんと筧(美和子)さんがお風呂に入っているのに、監督に照れがあって、2人を後頭部から撮るという本当に大変なミスを犯して(笑)。

斎藤:そのシーンのためだけにチャンネルを合わせている人もいると思うんですけど…。僕もそっち派なので(笑)。

リリー:そのシーンのために、僕と工くんは現場に残ろうとしていたんですよ。

斎藤:でも、モニター前でがくぜんとしましたよね。

リリー:そこだけは最初から謝っておきます。

■ 「ペンション・恋は桃色」あらすじ

東京の外れの外れ。ややさびれたペンション「恋は桃色」では、シロウ(リリー・フランキー)が女性客をいじって楽しんでいた。そんな中、外でバイト先の先輩らと口論になっていたヨシオ(斎藤工)に、シロウが「暇ならうちで働け」と声を掛け、ヨシオは住み込み生活をスタートさせる。

シロウの娘・ハル(伊藤沙莉)は、足が不自由ながらもペンションの仕事をてきぱきとこなし、新規の客を増やそうとしない父にイライラ…。シロウは妻に逃げられた過去を持ち、施設にいるシロウの父・キヨシ(細野晴臣)はシロウの今後を思案していた。

ヨシオが加わり働き手が増えたペンション「恋は桃色」は、相変わらず、新規の客はあまり増えないのだが、人々の関わりに変化が。

イケメンなのに、人付き合いが苦手で周りから煙たがられているヨシオは、最初、シロウのプライベートに関わりたくなかったが、次第に巻き込まれていく。

ある日、若い女性が「シロウと付き合いたい」と言い出し、シロウも「若いし、胸は大きいし」とまんざらでもない様子。彼女の登場がきっかけで、ペンションの中はてんやわんやに…。(ザテレビジョン)

最終更新:1/12(日) 12:00
ザテレビジョン

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