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2020年は小型SUVブーム到来!でもカーマニアの興味は…

1/12(日) 8:52配信

週刊SPA!

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―

⇒【写真】ポロGTI

見た目がよくて世界的にヒットしてもSUVを選ばないカーマニアの謎

 はるばる青森県から上京してきた担当Kです。東京に来てまずビックリしたのは「OIOI」という看板がやたら目についたこと。「オイオイって何だべ?」と思ったらマルイと読むんだと。東京の看板はすげーなあ。もう一つビックリしたのは、4WDのクルマがほとんど走っていなかったこと。「軽トラだって4WD」の青森から来たもので。都会は違うなあと思ったもんです。

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

フツーのクルマといえばイマドキはSUV!?

 自動車業界ではごくフツーに「SUV」という単語が連発されている。「SUVはもはや乗用車のスタンダード!」とかいう感じで。しかし、いったい何割の人がその意味をわかってくれているのか。

 本誌SPA!では、確か10年くらい前まで、クルマにド無知なみなさま向けに「パジェロタイプのクルマ」と説明していた。ところがそのパジェロが販売不振で生産中止に! じゃなんて説明すりゃいいの!? やっぱジープタイプのクルマ? SUVってスポーツ・ユーティリティ・ヴィークルの略だけど、それ書いたって意味わかんねえし!

 しかしそんなこととは無関係に、’20年は小型SUVブームの年になるらしい。ダイハツ・トヨタ連合は、先日1000ccターボを搭載したロッキー/ライズをリリースし、早くもバカ売れ中。そして世界最大の自動車メーカーであるVWグループも、ポロをベースにした小型SUVをリリースした。それがこのTクロスで、エンジンはこっちも1000ccターボだ。

 普通車で1000ccって言ったら、ほぼ最小クラス。ジープタイプのクルマにそんなちっこいエンジンで大丈夫?と思うでしょうが、車体もちっこいので大丈夫です! 実際よく走る! オッサン3名を乗せて山道を爆走しても余裕! カーブでもグラッと揺れたりせずにとっても安定してる! SUVだけに背が高いぶん見晴らしがよくて気持ちイイ! 流行りのSUVだからイケてる感じもある! デザインはVWらしく少し野暮ったいけどそれがまた実直な感じで好印象! これで300万円前後ならお買い得だぜ!

 ただ、このTクロス、FF(前輪駆動)しかありません。「ジープタイプなのに四駆がないの!?」と驚く人は、クルマに詳しい人なのか疎い人なのか微妙だが、最近は4WDの設定のない都会派SUVがどんどん増えておりまして、アタリマエのことになりつつあります。

「そんなのあり得ませんよ!」と異を唱えるのは、青森県五所川原市金木町出身の担当Kだ。

「うちの田舎で走ってるクルマの9割は4WD(本人調べ)。4WDじゃないと、冬場は命の危険にさらされますから!」(担当K)

 4WDのないSUVなんて、ストーブのないストーブ列車みたいなもんらしい。しかし悲しいかな、青森県の人口は日本の100分の1。豪雪地帯を全部合計しても8分の1くらいか? さすがに国産SUVは雪国に配慮して4WDを用意しているが、輸入車には無視されることが多いのだ。

 個人的には、たまのスキーくらいならFFやFR(後輪駆動)で問題ないと思っているが、「雪国で生活していると、雪で見えなくなった側溝にタイヤを落としたり、吹き溜まりに突っ込んで誰にも気付いてもらえず遭難もあり得ます」とのこと。

「だいたいSUVなのにFFって、買う意味あるんですか?」(担当K)

 そりゃカッコのためでしょ。あと見晴らしとか。

 とは言うものの、これまで47台クルマを買ってきた私も、SUVはまだ1台も買ってない。4WDも買ったことがない! だって必要ないんだもん! 仮にSUVを買うにしてもFFでいいです。

 ただ、このTクロスにちょい予算を足せば、ポロGTI(358万9000円)が買える。200馬力の2リッターターボ+FFは、まさに痛快なじゃじゃ馬で運転がメッチャ楽しい! もっと奮発して584万9000円出せばゴルフRが買える! こっちはさらにバカッ速だし、青森でも安心のフルタイム4WDだぜ!

「Tクロスもいいクルマだと思いますけど、カーマニアとしてはポロGTIやゴルフRにいきたくなりますね~」(担当K)

 なにせSUVというだけで、フツーのクルマよりそれなりにお値段が高くなりますから、その予算があるなら、走りの快感に使いたくなるのが、カーマニアなのでした。

【結論!】
Tクロスはいいクルマだなあと思いながら、最終的には「ポロGTI最高!」という結論となりました。エンジンサウンドもスポーティで、とっても気持ちよかったです。ゴルフRよりスキ! やっぱ4WDはいらん。

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―

【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com

日刊SPA!

最終更新:1/12(日) 8:52
週刊SPA!

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