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サーキットでジャガー Iペイスを試す! ──百花繚乱電気自動車

1/13(月) 21:11配信

GQ JAPAN

かつて、モーターとバッテリーで動く電気自動車は、個性がなく、どんな企業でもつくれるようになると言われた。けれども、そんな意見はお門違いだったことがわかった。なお、従来は電気自動車をEVと表記してきたけれど、FCEV(燃料電池で走るEV)と区別するために、今後はBEV(バッテリーで走るEV)と呼ぶことにする。ジャガー初の電気自動車、 Iペイスでサーキットを走った。

【写真を見る】HSR九州を疾走するIペイス!

重心が低いことの恩恵がある

ジャガー初のBEV(電気自動車)、I-PACEでサーキットを走ってぶったまげた。

九州で開かれたI-PACEの試乗会では、プログラムの最後に1周約2.3kmの中規模サーキットでのテストが待ち構えていた。ここで、前後それぞれに200psのモーターを積む、システム出力400psのI-PACEを走らせる。面白いのは最高出力550psの5LスーパーチャージドV8エンジンを積む、ジャガーF-PACE SVRと比較できたことだ。

結果は、I-PACEが約1秒遅かった。ほかの試乗者、元レーシングドライバーも腕自慢編集者も、レベルの違いこそあれ約1秒の差は大体同じ。ただし、「やっぱりガソリンのほうが速いのか」と考えるのは早計だ。ストレートで180km/hを超えてなお加速を続けるF-PACEに対して、I-PACEは130km/hからの加速がガクンと鈍るからだ。航続距離を確保するためにトップスピードは抑えられているが、コーナリング区間ではI-PACEのほうが明らかに速かった。

乗り比べると違いは明確。ガソリンV8が回転を上げるとパワーを絞り出すのに対し、モーターは電流が流れた瞬間にバチンと最大の力が出る。だからコーナーの出口でアクセルペダルを踏んだ瞬間に、ググッと強力なトルクで立ち上がる。レスポンスがいいから、速いし楽しい。

重いバッテリーを床下に積むことで重心が低くなっているから、コーナリングフォームもI-PACEのほうが安定している。鼻先に重たい5LのV8を積むF-PACEは、バッターボックスに入って物干し竿を振り回す感覚。一方、I-PACEは体格に合ったバットでコンパクトにスイングする感じだ。

重心が低いことの恩恵がもうひとつ。無闇に足まわりを固めなくてもよく曲がるので、一般道では乗り心地がいい。猫科の肉食獣のようにしなやかで、かつダイナミックに走る。ガソリンの代わりに電気が流れても、ジャガーはジャガーだった。

文・サトータケシ

最終更新:1/13(月) 21:11
GQ JAPAN

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