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アンルーリー 売却、低すぎる評価に「アドテク市場」が動揺

1/14(火) 17:11配信

DIGIDAY[日本版]

ニューズ・コープ(News Corp)は1月6日、動画アドテク企業のアンルーリー(Unruly)をトレマー(Tremor)に売却した。

2015年の買収時から比べれば、はるかに小さな金額となる1500万ポンド(約21億円)での売却で、ニューズ・コープはトレマーの株式の7%を取得する。またトレマーは契約上、今後3年間にわたりニューズ・コープに3000万ポンド(約43億円)の収益を保証し、ニューズ・コープのタイトルにおけるアウトストリーム動画広告の独占販売権を有することとなるようだ(アウトストリーム広告は記事内に表示されるが、パブリッシャーの動画プレイヤー内では再生されない)。

ニューズ・コープはわずか4年前に5800万ドル(約83億円)でアンルーリーをキャッシュで買収しており、今回の額はそれを大きく下回る。ニューズ・コープはまた、業績に応じたアーンアウトを追加で5600万ポンド(約80億円)設定しているとされる。だが具体的な支払い額がいくらになるかは不透明だ。

赤字続きのアンルーリーは、ニューズ・コープに完全に統合されることはついになく、引き続きほかのパブリッシャーを相手に動画広告の売り手と買い手をつなぐマーケットプレイスを提供していた。主要なライバルのTeads(ティーズ)もまた、2017年にオランダの通信会社アルティス(Altice)に買収されている。一方、ニュースUK(News UK)のデジタル広告部門はニュースIQ(News IQ:ニュースUKのデータプラットフォーム)のオーディエンスデータ事業や、パブリッシャー複数社が共同販売を行うオゾンプロジェクト(Ozone Project)への参加を行っている。

アンルーリーのこれから

アンルーリーは6月30日までの12カ月間で、4350万ポンド(約62億円)の収益を上げた。そこから利息、税、減価償却費880万ポンド(約13億円)が発生している。トレマーは1月6日の発表のなかで、2021年までにアンルーリーの「EBITDAを好転させる」としており、人員整理が行われる可能性が高い。アンルーリーには現在およそ350名の社員がいる。

同社のCEOノーム・ジョンストン氏は、ニュースUKのCEOレベッカ・ブルックス氏とともにトレマーの役員に就任する。同氏はアンルーリーとトレマーのあいだには「シナジー」が起き、成長のチャンスがあるとしている。

同氏は「この業界は非常に競争が激しく、統合が進んでいる。そんななかで、今回(の売却)によって当社はこれからもオーガニックに成長を続けられ、大躍進につながりうる」と語る。「より多彩な広告形式を提供できるようになり、規模とデータを拡大させられる。今回の取引がなければ、これらを実現するのにより時間がかかったはずだ」。

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最終更新:1/14(火) 17:11
DIGIDAY[日本版]

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