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小惑星「ベンヌ」は、“くしゃみ”をするように岩石を宇宙空間に放出している

1/14(火) 8:11配信

WIRED.jp

この1年間、米航空宇宙局(NASA)の探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」は、地球近傍小惑星「ベンヌ」の軌道を周回している。

【画像】石ころで覆われた小惑星の姿

ベンヌは地球から不気味なほどすぐ近くを定期的に通過する小惑星だ。オシリス・レックスは、この小惑星の岩だらけの表面をカメラなどの機材を用いて慎重に探査している。

この探査は、オシリス・レックスが2020年にベンヌに着陸する地点の決定に役立っている。オシリス・レックスはベンヌのサンプルを採取するために必要な時間だけ、この小惑星の決められた地点に降り立つ。ベンヌのサンプルは2023年に地球へと持ち帰られることになっている。

粒子の放出がいたるところで発生

多くの科学者の予想によると、ベンヌのサンプルによって小惑星に関するわたしたちの理解は大きく変わるという。特に地球に接近する軌道をもち、わたしたちが知っている地球の生物に宇宙から最大の脅威をもたらす小惑星についての理解が根本から変わるというのだ。

『サイエンス』誌に12月初めに掲載された論文によると、NASAはこの地球外の天体の周辺ですでに驚くべき発見をしつつあるという。オシリス・レックスのチームは、これまでにベンヌの表面からの粒子放出を確認しているというのだ。ただし、粒子放出の原因はまだ特定できていない。

「いままで活動小惑星をこれほど接近して観測したことはありません」と、アリゾナ大学の天文学者でベンヌをオシリス・レックスの探査対象に推薦した科学者のカール・ハーゲンローザーは言う。「小惑星はほとんど変化せず、活動性を示さない天体であるという一般通念が通用していたのは、それほど昔のことではないのです」

2019年1月には、ベンヌから宇宙空間にセンチメートル規模の粒子が100ほど放出されるところを、オシリス・レックスに搭載された航法カメラが3回とらえた。探査機はかなりの数の粒子がベンヌの周りを蚊の大群のように回っているところも観測している。粒子の軌道がさまざまなのは、粒子放出がベンヌでは一般的な現象であり、小惑星表面の特定の2~3カ所ではなく、いたるところで発生していることを示している。

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最終更新:1/14(火) 8:11
WIRED.jp

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