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家賃滞納者は逃亡、部屋には正体不明の男…怒涛の完全決着は?

1/14(火) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「占有移転禁止の仮処分」の手続で先手を打つ!

さて、このような事態になったときのために「占有移転禁止の仮処分」という法的手続があります。

「占有移転禁止の仮処分」とは?

裁判所の執行官が、建物現地を確認したときに、その建物に居住していると思われる人物を特定。もし建物明渡の強制執行時に別の第三者が居住していても建物明渡の強制執行が可能。

建物明渡の強制執行のときに、債務名義を取った人物とは、全く関係のない人物が建物に居住していたとしても、事前にこの法的手続を取っておくことで、強制執行が可能となるのです。

現段階で、私がとりあえず把握していますのは、借主Y、KY、TT、KHの4名と、いつも玄関先で応対する茶髪男性の合計5名です。なお、茶髪男性は、ポストに郵便物が届いているKY、TT、KHのうちのどれかである可能性が高いのですが、全く別の人物である可能性も考え、合計5名としました。

「現在、借主Yは建物の家賃を滞納中だが、この建物にはこの合計5名が居住しており、その特定が困難である。建物明渡の強制執行時には、また別の第三者が居住している恐れがあるため、現在の居住者を特定して欲しい」という内容の占有移転禁止の仮処分を管轄の裁判所へ申し立てしますと、裁判所はこれを認め、裁判所の執行官の現地調査(=占有移転禁止の仮処分執行)の結果、この建物に居住している人物は「借主Y、KY、TT、KH」の4名とされ、「仮処分調書」[図表1]が発布されました。

これで今後の建物明渡の強制執行の催告時、債務名義とは関係のない人物が居住していたとしても、強制執行ができます。このように、家賃を長期滞納しているにもかかわらず、建物の居住者が、勝手に変更される、もしくは増えていく可能性がある場合には、占有移転禁止の仮処分の手続をとるようにしています。

こういったケースは1年に1回か、多くても2回くらいです。稀にこういうことが起きるため、滞納家賃の請求のために訪問したとき、ポストの中を確認する作業を続けることはとても大切です。

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最終更新:1/14(火) 9:00
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