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日本初「無人コンビニ」が山手線新駅に出店する

1/14(火) 9:15配信

プレジデントオンライン

米国ではアマゾンの無人店舗「AmazonGo」が注目を集めているが、日本でも無人店舗を展開する企業がある。JR東日本スタートアップとサインポストとの合弁で設立されたTOUCH TO GO(阿久津智紀社長)だ。すでに大宮駅、赤羽駅で無人コンビニの実証実験を終えて、2020年春に開業する高輪ゲートウェイ駅で1号店をオープンする予定。日本発の無人店舗システムは、アマゾンを凌駕できるのか。田原総一朗が切り込む――。

【写真】TOUCH TO GO 代表取締役 阿久津 智紀氏

■人がいないと万引とかされちゃうんじゃないですか

 【田原】2020年春、山手線に高輪ゲートウェイという新駅ができます。そこに阿久津さんは無人のコンビニをオープンするそうですね。無人ってよくわからない。人がいないと万引とかされちゃうんじゃないですか? 

 【阿久津】システムをご説明すると、お客様が入ったときに、カメラでお客様を認識して追いかけていきます。さらに、入ったお客様が商品を取ったらそれを追随。決済ゾーンに立ったら、この商品とあの商品を持っているということはわかるので、その代金を決済してもらいます。決済が終わらないとゲートが開かない仕組みになっているので、技術的には万引はできないことになっています。

 【田原】お金を払わないと外に出られないわけだ。

 【阿久津】はい。駅の中だと現金回収の人件費などのコストが大きいので、今回はキャッシュレス。Suicaで決済していただくことになります。

 【田原】キオスクの店員さんと比べてどうなんだろう。ベテランだと、人のほうが早いんじゃない? 

 【阿久津】人での対応はもう限界です。昔、駅の売店は、三種の神器である酒、タバコ、新聞が売れていれば成り立ったのですが、それらが売れなくなった。かわりにお菓子やサンドイッチを売っていますが、利益率が低くなり、高人件費にはとてもじゃないですが耐えられません。

 【田原】なるほど、だから無人化が必要なんだ。でも、無人とはいえ、品出しは人手がいるでしょう? 

 【阿久津】われわれは無人店舗ではなく「無人決済店舗」と呼んでいます。決済や商品管理の部分を無人にするだけなので、ほかは人の手でやらざるをえないですね。

 【田原】でも、人を常時置く必要はなくなりますね。たとえば自動販売機に飲み物を補充する人みたいに、誰かがいくつかの店舗を巡回して品出ししてもいいわけだ。

 【阿久津】それを狙ってます。私は駅の中の自販機の仕事もやっていたのですが、日本の自販機って、食品がまったく売れないんですよ。じつは米国が約600万台、日本が約500万台とほぼ同じくらいの飲料自販機がありますが、さらに米国は約100万台くらいの食品自販機がある。きっと日本人は、食品は手に取ってボリューム感や質感を見てから買いたいんでしょうね。無人決済コンビニなら、そうしたユーザー体験を大事にしたまま、自販機のような効率性も実現できるんじゃないかと。

■どうしてJR東日本で新規事業だったのか? 

 【田原】もともと阿久津さんはJR東日本の社員だ。どうして無人コンビニをやることになったのですか? 

 【阿久津】JR東日本はこれまでさまざまな事業をやってきました。ただ、やる前に計画書をつくって、予算取りをして、会議にかけて、設計してというプロセスを経るうちに3年くらい経ってしまうことが珍しくありませんでした。これでは世の中の流れについていけないなと感じていたときに、オープンイノベーションという考え方を知り、JR東日本でもそれをやろうと提案。それでできた会社が、JR東日本スタートアップです。その会社でのプログラムで、サインポストというベンチャーと出合って、一緒に無人決済店舗をやろうという話になりました。

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最終更新:1/14(火) 12:01
プレジデントオンライン

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