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高血圧や夜間頻尿…脳の老化だけじゃない寒い家の健康リスク

1/15(水) 15:50配信

女性自身

「暖房で電気代がかさむ冬。節約のために家でも寒さを我慢していませんか。それはすぐにやめたほうがいい。最新の研究で、寒い家に暮らす人ほど脳は“老けやすい”ことがわかったからです」

こう話すのは、慶應義塾大学理工学部で住環境と健康の関係について研究する伊香賀俊治教授。頭寒足熱ということわざがあるように、健康には少しの寒さが必要なイメージもあるが、実際は、脳に悪影響しかないという。伊香賀先生が詳しく解説する。

「高知県檮原町と山口県長門市に住む40~80代の150の脳をMRIで詳細に撮影し、画像をもとに、脳の健康状態を点数化。住んでいる家の居間の室温と点数の相関関係を調査しました。すると、居間の温度が低い家で暮らす人ほど点数が低いことがわかったのです。一般的に、高齢な人ほど脳の健康状態は悪く、点数は低くなります。つまり、寒い部屋に暮らす人は、脳の状態が高齢の人に近く、脳が老けているということになります。それも、室温が1度低いときに減る点数は、年齢が1つ上がるときに減る点数の約2倍。言い換えれば、室温がほかの人よりも1度低い家で暮らす人は、脳が2歳分も老けているんです」

居間が冷えているだけで、脳が老けていくという衝撃の事実。でも、なぜ部屋が寒いと脳は老化してしまうのか。

「寒い場所にいると、私たちの体は体温の低下を防ぐために血管を収縮させますが、同時に血圧も上昇します。血圧が高くなりすぎると、血管は傷つき、小さな血栓ができたり、細い血管が破れたりするため、脳はダメージを受けると考えられます」

ダメージが蓄積すると、脳は徐々に情報伝達がうまくできなくなる。運動や記憶などをつかさどる脳の機能は低下し、老化が進んでいくというのだ。脳が老いれば、認知症にもなりやすくなる。

「加齢によって脳の機能は悪くなりますが、寒い部屋はそのスピードを加速させる。認知症のリスクをより高めることになります」

脳を老化させ、健康寿命まで奪う寒い家。これだけでも十分怖いが、健康への影響はほかにもあると、伊香賀先生は警告する。

「先ほどお話ししたとおり、寒さは高血圧を引き起こすこともあり、心筋梗塞や心不全、脳梗塞などを発症するリスクも高めます。そのため、12月から3月の各月の平均死亡者数は、ほかの月より多い。さらに、その増加率は断熱住宅の普及率が低い地域ほど高くなります。一方で、冬の北海道はとても寒いですが、断熱住宅の普及率は80%以上と高く、冬季の死亡者数はあまり増えません。冬に断熱住宅で暮らすことは健康リスクから身を守るうえでとても重要なのです」

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最終更新:1/15(水) 16:25
女性自身

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