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福岡のストリートから世界へ。 注目の美術家、KYNEとは?

1/16(木) 19:00配信

Casa BRUTUS.com

Casa BRUTUSでも表紙のためにアートワークを描き下ろしてくれたKYNE。知られざる生い立ちやインスピレーション源を聞きました。

2018年4月号、そして1月16日に発売するムック『カフェとロースター』のために、描き下ろし作品を提供してくれたKYNE。今年から小誌定期購読者に贈るトートバッグにも彼が描いた「KYNE girl」が登場する。福岡のストリートから頭角を現した彼は今、ファインアートの世界でも知名度を上げつつある。が、その素顔はあまり知られていない。現在に至るまでの経緯や創作の着想源などを聞いた。

Q 絵の世界に入るきっかけは?

もともと絵に興味があってデザイン科のある高校に通いました。いろんな授業を受ける中で、人物デッサンが一番おもしろいと思って。同時にストリートアートにも興味が湧いて、スプレー缶で写実的な人物画を描いていました。ただ、どれだけ描いても“自分らしさ”を見つけられなかった。その後、大学で日本画を学び、そのエッセンスをストリートアートに落とし込もうと、平面の世界観でモノクロの人物画を描くようになりました。ストリートアートによくある立体的でカラフルな作品は単体だと目立つけど複数あると埋もれるんです。でも、シンプルな白黒の線画は強度がある。その人物ポートレートをステッカーに転写して、あちこちに貼るうちに徐々に認知されました。

Q モチーフは女性だけ?

はい。描いてておもしろいので。

Q 彼女たちは架空の人物?

ネットで見つけた素材、実際の人物などの髪型やポーズを参考にすることはありますが、顔を似せることはないですね。喜んだり、悲しんだりといった感情がこもらないようにもしています。見る人がその時々でいろんな感情を汲み取れるようにしたいので。

Q 福岡に拠点を置く理由は?

大学卒業後、上京しようと思いましたが震災があって、福岡に残ることにしました。刺繍屋に就職し、デザインの入稿作業などをしていました。ハードでしたが勉強になりましたね。その後、うどん屋で働いて、徐々に絵だけで生活できるようになったんですが、店で揚げ物や丼ものを作れる人が自分だけだったので辞めづらくて(笑)。2017年にショップ〈ON AIR〉を開くまで続けました。

Q 〈ON AIR〉は当初、ショップにするつもりはなかったとか。

友人のイラストレーター、NONCHELEEEとアトリエ用に借りた物件で、広かったので小さな物販スペースを併設したら、周りの人からは完全にショップだと思われて、そっちがメインに。今はそれぞれ別のスペースでアトリエを構えています。昨年の秋には東京の仲間と一緒に代田橋にも〈ON AIR〉をオープンさせました。

Q 「カフェとロースター」号の女の子はどうやって生まれた?

最初に正面を向いた女性を描いたら、少し顔を傾けたアレンジも見たいと編集部からリクエストがあって、それが表紙に。その時はマグカップを持ったショートカットの女の子だったので、ムックはロングヘアにして、マグをテーブルに置き、手に動きをつけました。

Q インスピレーション源は?

80年代の漫画やバイクカルチャーが好きで『ホットロード』の影響は結構受けています。よく言われるわりに、江口寿史さんは通っていないのですが(笑)。今は人物画が多いですが、今後は女の子とバイクの情景を合わせた作品を描きたいです。

関連記事:Casa BRUTUS特別編集『カフェとロースター』発売中!

photo_Naoto Date text_Mariko Uramoto

最終更新:1/16(木) 23:23
Casa BRUTUS.com

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