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日米開戦の「真の原因」を作ったのは誰か

1/17(金) 11:52配信

PHP Online 衆知(歴史街道)

日米戦争は、第二次世界大戦の一側面であった。ヨーロッパの戦いから派生した局地戦であったと言い換えることもできる。米国のフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領(以下、ルーズベルト)も英国のウィンストン・チャーチル首相も真の敵はナチスドイツであると考えていた。

戦後教育で育った世代は、日本の支那大陸への「侵略的」外交政策が、あの戦争の原因であると考える。仮に日本の満洲事変以降の外交が侵略の連続であるという解釈を是とするとしても(筆者はこのような解釈はしていない)、それは日米開戦の原因ではなかった。

※本稿は歴史街道編集部編『太平洋戦争の新常識』(PHP新書)から一部抜粋・編集したものです。

日米開戦と日中戦争は全く関係がない

英国がドイツの空爆(The Blitz)に苦しみ、米国にどれほど救援を求めてもルーズベルトは動けなかった。米国にとって、英国は言葉を同じくするもっとも親しみのある国である。その国が敗北寸前まで追い込まれていた。それでもアメリカ世論は動かず、ルーズベルトは身動きが取れなかった。

世論の80パーセント以上が頑として、ヨーロッパのごたごたに巻き込まれることを拒否し続けた。そのアメリカ国民が、中国のために自国の若者の命を犠牲にしても構わないと思うはずもない。

日米開戦と日中戦争は全く関係がない。それにもかかわらず、日中のごたごたが日米の戦いの原因であったかのごとく語られるのは、戦後の日本国民にそのように思わせたい歴史家や外国勢力が存在するからだ。

日米開戦の真の原因はルーズベルトとチャーチルが、あくまでもナチスドイツとの戦いを望んだからである。ルーズベルトがドイツとの戦いを望んでいたことはハーバート・フーバー元大統領、ハミルトン・フィッシュ下院議員など、彼と同時代を生きた政治家がすでに多くを語っている。

ルーズベルトが、ワシントン議会の承認なく、ドイツ海軍(Uボート)への攻撃命令を発していたこと、国民に対してその事実を隠し、米艦船がUボートから一方的に攻撃を受けていると説明していたこと、あり得ないナチスドイツによる米本土攻撃の恐怖を煽ったこと、一方でアドルフ・ヒトラーはルーズベルトの挑発に乗るなと海軍に厳命していたことなどは、すでによく知られている。

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最終更新:1/17(金) 11:52
PHP Online 衆知(歴史街道)

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