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「はっか油」で香りさわやか健康生活 前田京子

1/17(金) 10:39配信

日経ARIA

和種ミントの香りがさわやかな「はっか油」。薬局で手ごろな価格で手に入り、カゼ予防から家の掃除まで、さまざまな生活シーンで大活躍してくれる――。暮らし上手のヒントが詰まった簡単レシピを、愛用歴20年の前田京子さんに教えてもらった。

 スーッとした清涼感のある、強い香りが魅力のミント。古代ギリシャの時代から、薬効のあるハーブとして、暮らしの中で活用されてきた。ペパーミント、スペアミントなど多くの種類があるが、中でも和種のミントは日本では薄荷(はっか)と呼ばれ、薬効に優れた香り成分、メントールを多く含むため、食用ではなく精油をとるために重宝されてきた。

 「メントールには抗菌・抗ウイルス効果があり、カゼ予防のほか、家のカビ・ダニ防止にも役に立つ」と話すのは、アロマやハーブ療法に詳しい緑蔭診療所の橋口玲子医師。湿布に使われる成分としてもおなじみで、「神経を刺激して冷たいと感じさせる(冷却作用)一方で、末梢血管を広げて血行促進する。また消炎鎮痛作用もあるので、のどや鼻の粘膜の炎症にも効果がある」(橋口医師)。このほか、胃腸の働きを整えたり、気分をリフレッシュする効果もある。

 日本薬局方(=医薬品と認められたもの)のはっか油はごく少量なら口に入れても問題はないが、原則は外用のため容量を守ることが大切。「精油の原液は刺激が強いので、皮膚に使うときも直接塗るのは避け、キャリアオイルなどで2%以下に薄めて使ってほしい」と橋口医師。

●愛用歴20年、前田京子さんの「はっか油」生活

 自然素材を使った手作り石けんやボディケア用品の楽しみ方の著書が多い前田京子さん。近著『はっか油の愉しみ』(マガジンハウス)では、34のレシピをエッセイとともに紹介している。

 「はっか油との出合いは、20年ほど前。薬局の棚の隅に『日本薬局方』と書かれた瓶を発見したんです。当時愛用していたペパーミントの精油は、生活で使い倒すには値段が高くて。もしやこれが使えるかも、と和種のはっか油を試してみたら、そのキリッとした香りが気に入ってしまい、毎日の暮らしに欠かせない存在になりました」

 横浜のお住まいの玄関に足を踏み入れると、はっかの清涼感あるクリーンな空気がふわり。リビングのキャビネット、キッチン、バスルームの棚など、あらゆる場所にはっか油などを使った手作りの家庭用品が並ぶ。

 前田さんの宝物は、骨董品店で見つけた「はっか生活の虎の巻」ともいうべき古書。1900年代初旬に米国の薬局で使われていたもので、その処方を参考に現在の単位に計算し直しはっか油レシピを試しているそう。「気分転換やカゼ予防、ボディケア用品や洗濯、バス用品にと万能。キッチンやお風呂などの掃除アイテムとして使えば殺菌・芳香浴になるし、手肌にも優しいのが魅力。安心で気持ちもいいので、我が家からは既製品が姿を消しました」。

【はっか】シソ科はっか属の多年草の和名で、英名はミント。世界中で栽培されるハーブで品種が多い(次ページ参照)。医薬品として認められた「日本薬局方」のはっか油は、和種のはっかを水蒸気蒸留して得られる精油を冷却し、固形のメントール結晶を取り除いて精製したもの。

 次ページははっかの主な効能と、さまざまな世界のミントを紹介します。

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最終更新:1/17(金) 10:39
日経ARIA

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