ここから本文です

「面識ゼロの祖父の死」で突然「相続の渦」に巻き込まれた結末

1/18(土) 11:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

相続の中でも、「不動産の承継」では特にトラブルが発生しやすい。物件に同じものは1つとしてないため、問題の争点・解決策は状況によってまったく異なる。そこで本連載では、不動産の相続対策に強みをもつ専門家集団・株式会社財産ドックの編著『20の事例でわかる 税理士が知らない不動産オーナーの相続対策』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋、事例を紹介し、実践的な相続対策の方法を解説していく。

事情がわからないまま遺産分割協議の渦に巻き込まれた

◆降って湧いた相続で相続税を支払えない…価値のある不動産を見極めスムーズな現金化を実現する

愛知県名古屋市にお住まいのAさんのケースです。ある日、Aさんの自宅に興信所の方が訪ねてきました。その興信所の方の話によると、同市内に住んでいたXさんという方が亡くなり、その相続人にAさんが該当しているといいます。

AさんはXさんとの面識は一切なく、名前も聞いたことがありませんでした。しかし、興信所の方から相続人の相関図を見せてもらうと、確かにAさんはXさんの直系の親族であることがわかりました。亡くなったXさんはAさんの祖父にあたります。Aさんの父親はAさんが産まれてすぐに失踪していたという経緯があり、Aさんは自分の祖父の存在も知らず、ましてや自分にその祖父の相続権があるなどとは思ってもいなかったそうです。

Xさんの相続人は、Aさんを含めて四人おり、Aさんは事情をよく飲み込むことができないまま、Xさんの遺産分割協議に参加することになったのです。

この遺産分割協議は非常に難航しました。というのも、Aさん以外の相続人は少しでも自分の取分を増やしたいと考えており、そこへ突然現れた、見ず知らずのAさんの存在を良く思っていなかったからです。

他の三人の相続人は、預貯金や有価証券などのすぐに現金化しやすい資産はAさんに相続させたくないという強い意志を持っていました。あとから遺産分割協議に加わったAさんは、不動産しか相続できないと伝えられたのです。

しかしその不動産も、どの程度の資産価値があるものなのかAさんには見当がつきません。結局協議はまとまることなく、Aさんも含め各相続人はそれぞれ弁護士を立てて、裁判所に調停を申し立てることになりました。

1/3ページ

最終更新:1/18(土) 11:00
幻冬舎ゴールドオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ