ここから本文です

【ヒットの法則119】アルピナB7L/B5のハイパフォーマンスと上質さはどこから来るのか?

1/20(月) 18:30配信

Webモーターマガジン

力強い加速力、そしてシュアなハンドリング

2005年、V10エンジンを搭載したBMW M5が日本上陸を果たす中、それとはまったく異なる世界観を持つアルピナB7L/B5に大きな注目が集まっていた。そのパワーユニット4.4L V8スーパーチャージャーの最高出力は500ps超、しかもそれでいて獰猛ではなく、スムーズかつ上質なものだった。Motor Magazine誌では独自取材でそんなアルピナの世界に迫っている。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年12月号より)

【写真】ハイクオリティぶりを詳細にわたって見る(全18枚)

並みのクルマでは飽き足らないほんの少数の人たちに向けて、コストを惜しまずハンドメイドのような創り方をしているのがアルピナだ。

こだわりを持ったクルマ創りをしているから、一度オーナーになると離れられなくなる。単に高いマテリアルを使っているのではない。センス良く、しかもハイクオリティの仕上がりがオーナーの心をくすぐるのだ。

エンジンも同様。回転が上昇していくときの感触、アクセルペダルに対する忠実なレスポンスを目指している。ここでも単に高性能を目指すのではなく、あくまでも高品質のエンジンフィールを出そうとあらゆる手を尽くしているところが憎い。

サスペンションも同様にハイスピードのコーナリング性能の高さを保ちつつも乗り心地の良さを犠牲にしていない。ここでいう乗り心地とは日本的に単にソフトということではなく、乗員が揺れない、長距離でも疲れない乗り心地を目指している。

いつも裏切られることのなく素晴らしいテイストを味わわせてくれるアルピナだが、今回はB7ロングホイールベース(以下L)とB5の2台を連れ出して、河口湖周辺までドライブしてきた。B7LはBMW7シリーズのロングボディ(E66)をベースにしたアルピナ社製モデルで、B5はBMW5シリーズボディ(E60)のアルピナ社製モデルである。

まずはB7Lに乗ってみよう。エクステリアはアルピナブルーとデカールが目立つが、それ以外は意外と地味だ。フロントにスポイラーはあるが上品な仕上げだ。効きそうなリップも付いているが、見る人が見ればわかるという程度。

リアのスポイラーはCピラーの下部にあるトランクリッドにつながるラインに合わせて後方に伸びている。取って付けたような、とは反対に、オリジナルデザインのようにマッチングしている。けっこう大きく跳ね上がっているがクルマと合っているのでとても美しく見える。ここもアルピナらしい。

足元はフロントが245/35ZR21(96Y)XL、リアは285/30ZR21(100Y)XLという超ファットなミシュラン・パイロットスポーツ2で固め、迫力あるスタイリングの一翼を補っている。ちなみに空気圧は前後とも3.4と高圧だ。

室内に目を転じると、そこにもアルピナワールドが広がる。ブルーとグリーンはアルピナの色だが、その色の糸でステアリングリムの内側を編んである。リムの表面にあるスイッチトロニックの+と-のマークも手縫いで表示されている。ちなみにラバリナレザーで仕上げた3本スポークは手触り、操作感ともいい。ドアトリム、シート、アームレスト、ヘッドレストにもブルーとグリーンの色が散りばめられている。これだけでも室内の雰囲気がガラッと変わる。それは特別に仕立てられた空間にいる心地良さだ。

インストルメントパネルはアルピナ流のインクブルーの地に赤い指針が鮮やかだスピードメーターは310km/hまで刻まれている。タコメーターは5750rpmからゼブラゾーン、6250rpmからレッドゾーンになっている。

エンジンはV型8気筒4.4Lだが、スーパーチャージャーによって最高出力500ps/5500rpm、最大トルク700Nm/4250rpmというビッグパワーと7Lエンジンに匹敵するトルクを絞り出す。カタログデータは0→100km/hは5.1秒以下、最高速度は300km/hとあっさり書いてあるが、2180kgの車重をここまで走らせる力は尋常ではない。

シフト表示がBMWとは異なり、よりドライビングを愉しめるようになっているのも特徴。これまではDレンジという表示だけでいま何速で走っているかわからなかったが、アルピナB7は下の窓に数字が出て現在のギア段数が表示される。これはDレンジだけでなくSレンジでも同じだ。

1/4ページ

最終更新:1/20(月) 18:30
Webモーターマガジン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ