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冬こそ枯山水を深く味わえる、京都の石庭3選|『大徳寺 瑞峯院』『大徳寺 龍源院』『妙心寺 退蔵院』

1/21(火) 11:02配信

サライ.jp

取材・文/末原美裕


冬の京都は寒いからこそ、深く凛とした空気が流れている。そんな時こそ、京都を訪れたなら石庭巡りをしてみるのはどうだろうか。禅宗の寺にある石庭は禅問答をする空間だからこそ、抽象的な表現を通して見るものの心に問うてくるものがある。

今回は、京都の数ある石庭を持つ寺の中でも3寺を厳選してご紹介していこう。

■荒波にうち寄せもまれながらも独坐している大自然を表した、大徳寺 瑞峯院の「独坐庭」

大徳寺 瑞峯院(だいとくじ ずいほういん)は、室町時代の九州豊前豊後の領主でキリシタン大名としても有名な大友宗麟の菩提寺として創建された寺だ。大友義鎮が22歳の時に得度を受け、宗麟と名を改めた。法名である瑞峯院殿瑞峯宗麟居士から瑞峯院となっている。

瑞峯院にある独坐庭(どくざてい)は、昭和を代表する作庭家・重森三玲作による蓬莱山式庭園だ。蓬莱山式庭園は蓬莱神仙思想に基づいた庭園で、不老不死の世界観を表している。こちらの庭では不老不死の仙人が住む巨石で表した蓬莱山が砂紋による荒波に打ち寄せられるが、雄々と独坐している、大自然の活動を表している。

蓬莱山を表す石までまっすぐ石がつなげて置かれている様は力強い。庭を望む角度によって見え方・感じ方が異なるので、心ゆくまでじっくりと眺めていただきたい。

「重森三玲の戦後の作品の中でもいい庭の一つです。三玲はいつもテーマありきで庭を設計していました。そこに彼の造る庭の面白さがあります。また、お金がないときほど知恵を絞りいい作品を残していますね」と重森三玲氏の孫であり、作庭家の重森千サヲ(「サヲ」は青の下が円)氏も推薦する。

瑞峯院にはもう一つの庭、閑眠庭(かんみんてい)もある。こちらも重森三玲作の庭だ。キリシタン大名・大友宗麟にちなんで、石組みで十字架が表現されている。

■日本で最も小さいが格調の高い、大徳寺 龍源院の「東滴壺」

続いて、瑞峯院と同じく大徳寺塔頭の一つ、龍源院の坪庭、東滴壺(とうてきこ)をご紹介しよう。京都の夏は暑いので、坪庭が温度調節をするために重要な空間となっている。坪庭というと“狭い庭”というイメージがあるかもしれないが、京都御所の坪庭は300坪あり、狭いことを意味するわけではなく、建物と建物の間にある庭を指す。

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最終更新:1/21(火) 11:02
サライ.jp

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