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白石被告に「殺してほしかった」 19歳女性が明かすその後の性被害

1/21(火) 17:00配信

文春オンライン

「(男に)ついて行ったことは後悔しています」

 話を戻そう。直美さんは、気がついたら、工場地帯の中にある倉庫まで連れてこられていた。暗くて、電灯もない。

「お酒を二口だけ飲まされました。その後、何回もキスされました。嫌がっていたのに、無理やり頭を近づけてきて、舌を口に入れられたんです」

 ただ、緑の橋と、駐車禁止のマークだけは覚えていたため、後の現場検証で証言することができた。この場所に駐車した車の中で、避妊もなしで、レイプされたのだ。犯行後、男は急に何もしゃべらなくなった。

「男は、早く帰れ、的な態度になったんです。でも、前回の事件のときに、後悔もしていたので、車のナンバーを見なきゃと思ったんです。車種はわからないですが、黒い車で、『春日部』の白いナンバーでした。車から降りて、自転車まで走りました」

 車を下されたのが午前3時ごろ。このとき、男は「誰にもしゃべったらダメだよ」と言った。しかし、直美さんは、すぐに110番通報をした。そして、ナンバーを告げた。

「最初に電話に出たのが男性警察官で、すごく厳しい口調でした。『言ってくれないと、わからないから』と。でも、すぐには思い出せなくて」

 半日は警察署にいた。そこで話しやすい人が担当になり、後から女性警察官に代わってくれたという。産婦人科にも行き、服から指紋も採取した。コンビニの防犯カメラも確認できた。

「私は、すぐに真に受けるし、周囲から、人を信用しすぎると言われていますが、自分ではわからないんです。ただ、(男に)ついて行ったことは後悔しています。自分が悪いと思ったりしています」

「無理やりやった証拠がない」ため男は不起訴に

 事件後、過去の性被害とあいまって、フラッシュバックが起き、衝動的な自殺願望がわきあがった。神社で首を吊ろうとして、意識不明となり、朝、散歩している人に通報されたこともあったという。

「リスカが激しいときもありました。記憶があるときは、苦しいです。過呼吸もありました。相手の顔はうっすら覚えています。毎日のように、犯人の顔が頭に浮かびました。自殺未遂も何度もしましたが、記憶にあるだけでも、数えきれません。何時間も泣いているときだってあります。解離して、いつの間にか、どこか知らない場所まで来てることもありました」

 トラウマ反応として、直美さんは、過呼吸や解離、再体験などを繰り返している。タバコの匂いでも思い出す。また、先日、派遣のバイトで暗い倉庫のような場所での仕事があったが、そこでも不安が高まった。

「事件後はずっと思い出して、フラッシュバックになっていました。事件から約4ヶ月後の5月、男は逮捕されました。草加市内に住む56歳でした。警察からは『起訴されると思う』と言われていました。再犯と聞いていたのですが、不起訴になったのです。理由は『無理やりやった証拠がない』というのです。この2年間、ずっと引きずっています」

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最終更新:1/21(火) 21:36
文春オンライン

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