ここから本文です

50歳は人生の正午!人生100年時代のキャリアとは

1/22(水) 7:31配信

日本の人事部

人生100年時代といわれるこれからの時代には、キャリア形成を社内組織の中に限定して考えるべきではない。現役のうちから、定年後になっても社外の組織や社会の中で「いかに自分を生かしていくか」というキャリアの捉え直しが重要になる。生涯にわたるキャリアをデザインするには、何から始めるといいのか。キャリアデザインの考え方や行動のポイントについて、キャリア開発の第一人者である、宮城まり子氏が語った。

「3分割人生」から「マルチ人生」へ

キャリアの捉えなおしを考えるにあたって、変わるために必要な「気づき」がまず重要だ。では、「気づき」を得るためにどうすればいいのか。宮城氏は、四つの方法があると語る。

一つ目は、自分のキャリアを書き出してみること。時系列に書いてみると、自分がその仕事の中で何を得て、どのような経験をし、どんな知識やスキルを得て、人脈を形成してきたのかが見えてくる。二つ目は、自分の歩みについて話してみること。キャリアの言語化にあたっては、まとめや整理が必要になるため、自分を明確化することができる。三つ目は、他の人と意見交換してみること。いろいろな人と意見を交換することにより、他者との比較や違いの中から自分に気づく。四つ目は、具体的な行動に移してみること。頭の中での考えと行動との差異を通じて自分を見つめ直すことができる。

「人生100年と考えると、50歳は人生の正午です。50歳は後半のキャリアへのキックオフにあたる歳で、その後も定年後の人生は何十年も続きます。長い後半の人生を見据え、豊かなキャリアを形成するためには、節目節目で自分を見つめ直し気づくことが大事です。

『LIFE SHIFT』という本が昨年話題になりましたが、その中では長寿化によって人生のステージが多様化することが述べられています。つまり、これからの人生には、セカンド、サード、フォースキャリアもあるのです。自分がどうありたいのか、何をやりたいのか、自分の人生をどのようにつくっていくのかを、一人ひとりがしっかりと考えていくべき時代になったのです。生涯発達心理学では“人は生きている限り死ぬその日まで、生涯にわたり絶えず成長・発達し変化する存在である”と人間を捉えています」

これまでは、「学生時代は勉強ばかり」「社会人は仕事ばかり」「定年後は暇ばかり」の3分割の人生だった。しかしこれからは、組織内だけのキャリアを考えるのではなく、現役のときから環境に合わせて絶えず「学び直し」をしながら、マルチ人生の創造の時代になる、と宮城氏は説く。

マルチ人生におけるキーワードは「学び直し」だ。環境が目まぐるしく変わる中では、経験や知識やスキルは次第に陳腐化していく。最近は「あなたは何をしたいのか」「そのためにはどうしたらいいと思うか」と問いかける、質問型のマネジメントを大切にするようになっており、かつて一般的だった指示命令型のマネジメントでは通用しない。自分が受けた育成方法は、今の若い人に対してうまく機能しないため、新たなマネジメント方法を学び直す必要がある。同様に、かつて培ったものだけではキャリアを形成していくことはできない。環境変化に合わせて絶えず学び直しながら、新たに開発していくことが求められる。

「ところが『学び直す時間がありません』『忙しくて本を読む暇もありません』という声をよく耳にします。大切なことは、学び直しのための“時間管理のあり方”です。例えば、いつもカバンに本を入れておけば、電車やバスの待ち時間のわずかな時間でもページをめくることができます。それを続けて1ヵ月に1冊読めば、年間12冊。テーマを一つ決めて12冊読破しただけでも、ある分野の専門性を身につけることはできます。

キャリア形成の過程は、自分の強みや専門性をいかにつくっていくか、ということでもあります。いま何を学ぶのかという意識を持つことにより、学び方は大きく変えられる。行動を通じて、3分割人生をマルチ人生へと自律的に変えていかなければなりません」

1/4ページ

最終更新:1/22(水) 7:31
日本の人事部

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事