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50歳過ぎて活躍するため「知力」以上に大切なこと

1/22(水) 10:25配信

日経BizGate

「今さら“成長”なんて!?」というシニアは少なからずいる

 以前もこのコラムで書いたように、50歳を過ぎると、仕事上での新しい挑戦やそのために新しい知識やスキルを身に着けることにあまり前向きではない人がいて、「今さら“成長”するなんて!?」と素直に疑問をぶつけられたこともあった。『いやいや、何歳になっても“成長”の余地はあるのでは?』と私は思うが、定年近くになってくると、仕事において、何か新しいことへ取り組もうという感覚はどうしても薄くなっていく。

 だから、「今さら新しいこと?」「50代でまだ“成長”?」と思ってしまう人に「今後、新たに取り組むなら、どんなことを?」と私が問うと、引退後の生活の話になることが多い。たとえば、「引退したら夫婦で小さな居酒屋を開いて、地元の人の集まる場所を作りたい」「時間ができたら、バイクで全国をツーリングしたい」などと楽しそうに語る。

 引退後に何をするかを考えることは、それはそれで大事なことだ。人生100年時代は、働く期間が伸びるとともに、どうしても引退後の時間も長くなる。だから、引退後にやりたいことを50代から考え始めることは決して悪いことではない。しかし、50歳であれば、少なくともまだまだ10~15年は働き続けるだろうというとき、「新しい仕事に取り組むこと」や「そのために新しい知識やスキルを身に付けること」に関心がないというのは、ちょっともったいないと思うのだ。

 これまでも何度か述べたように「これまでの貯金(知識やスキル)」だけで70歳まで走り切ることはかなり難しい。今は、変化が激しい時代でもある。技術も次々と変わるし、仕事そのものの進め方や働き方など、とにかくどんどん変化している。常に、何か新しいことに関心を持ち、小さくてもよいのでチャレンジし、自分自身を「変化」させていかないとこれからのキャリアが不安だろう。不安というネガティブなことだけではなく、「新しいことに取り組み、少しでも変化していく」ほうが、自分もモチベーション高く、楽しく働けるのではないかとも思う。

 最近お会いしたある人事マネジャーがこうおっしゃっていた。

 ――シニアの人が引退するとき、「ああ、やれやれ、やっといなくなった」と周囲から思われるのではなく、「長い間、お疲れ様でした。ありがとうございました」と感謝されて去るキャリアを歩んでいってほしいと思っているんです。だから、新しいことを極端に嫌がらず、せめて試してほしいんですよね。たとえば、業務システムが変更になったとき、“前のほうがよかった”と延々と文句言うのはシニアが多く、「使ってみてください」とお願いして回らないといけない。シニアの説得にエネルギーが取られるので、若い人がゲンナリしちゃうのです――

 「業務システムの変更への対応」というのはあくまでも一例だ。ほかにもさまざまな変化が常に今のビジネスパーソンには求められている。「今さら新しいことなんて無理だ。失敗したら恥ずかしい」と最初は感じるかもしれないが、人生100年時代、50歳は通過点だ。とにかくやってみればよい。分からなければ若手に習ってもよいのだ。

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最終更新:1/22(水) 10:25
日経BizGate

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