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ディオールのインスピ源にも! フェミニズムアートの先駆者、ジュディ・シカゴが語る自身のキャリア

1/22(水) 18:20配信

ハーパーズ バザー・オンライン

フェミニズムアートを確立した先駆者ジュディ・シカゴが、マリア・グラツィア・キウリが手掛けるディオール(Dior)の2020年春夏オートクチュール・コレクションのインスピレーション源になった。

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彼女が提起した、“もし女性が世界を支配したなら? (What if Women Ruled the World ? )”という問いかけをテーマに、マリアはフェミニズムとフェミニニティの複雑な関係を追求。

アート界のみならず、ファッション界にも影響を与えたジュディは、「私には自分の目標がずっと明確にあった。それは、アートの歴史に貢献したいということ」と、50年以上にわたるすばらしいキャリアについて語った。

アメリカ人アーティストである彼女は、『The Dinner Party』(1974~1979)と題した独創性に富んだフェミニスト作品でもっともよく知られる。詩人サッポーからジョージア・オキーフまで神秘的あるいは歴史的に有名な39人の女性をゲストに招いたテーブルをセットした作品で、それぞれの食器などのセッティングは400人以上のボランティアとコラボレーションして手作りされた。

しかし、シカゴは、その作品は自分が生涯をかけて達成したものという文脈の中で理解されるべきだと主張。自身のレガシーを守るために、誰でもオープンにアクセスできるアートや著作のオンライン・アーカイブをローンチしたほどだ。「女性アーティストが作品を保存したければ、ちゃんとそうなるように自分でやるべきだわ」と、彼女は言う。

シカゴは常に、物事は自分でなんとかするのが一番だと信じてきた。本名はジュディス・コーエンだが、1970年に出生地を名前として改名(女性が男性の姓名を受け入れるという家父長制の伝統に反抗して)すると同時に、カリフォルニア州立大学で初のフェミニストアートのプログラムを設立した。「(そういう)教育システムがなかったから、必要性を感じたの」と、彼女。

昨年11月、イギリスのニューカッスルにあるバルティック・センターで、1970年から現在に至るまで彼女がフェミニズムに与えた影響を示す、イギリス初の彼女の作品の大展覧会が始まった。

ハイライトとなる作品には、彼女のシグネチャーであるビビッドな色を使ってサイケデリックなパターンを表現した『let It All Hang Out』(1973)や、花火やカラースモーク、ドライアイスを使って砂漠で行われた初期の『Atmospheres』のパフォーマンスの写真などがある。「あれは、男性化された景色に対抗して、柔らかく、女性化する方法を意図してやったもの」と、シカゴは振り返る。

展覧会では、出産の経験にインスパイアされた『Birth Project』(1980~1985) からセレクションしたニードルワークや、人間の強欲が「自然界にすごい脅威」を投げかけることを警告したという最新シリーズの『The End: A Meditation on Death and Extinction』(2013~2018)も展示されている。

シカゴは80歳の今も、女性アーティストの権利を守るために教育し、闘おうと決めている。「私は今もたくさんのことと闘っている。自分の作品が認知されるために、アートとコミュニティーとのつながりを再構築するために、市場ではできないやり方で人々を結びつけるべくアートの力を民主化させるために」と、彼女。これからもずっと彼女がその闘いの中で私たちを導いてくれることを願う。

『Judy Chicago』は2020年4月19日まで、バルティックで開催中。

Translation: Mitsuko Kanno from Harper's BAZAAR UK

最終更新:1/22(水) 18:20
ハーパーズ バザー・オンライン

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