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渋谷飛鳥、“一風変わった忠臣蔵”のヒロインに「もしかしたら男性は引いてしまうかも(笑)」<Interview>

1/22(水) 6:00配信

ザテレビジョン

「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)シリーズをはじめ、ドラマ、映画、舞台などで活躍している渋谷飛鳥がヒロインを務める、パフォーマンスユニットTWTの「つか版『忠臣蔵』」が1月22日(水)から東京・浅草の木馬亭で上演。

【写真を見る】自身が演じる“志乃”のように強く優しいまなざしを見せる渋谷飛鳥(ほか全20枚)

本作は、1982年に風間杜夫、松坂慶子、平田満、萩原流行、田中邦衛、佐藤B作、岡本麗ら豪華俳優陣と、つかこうへい劇団のメンバーが総出演して映像化された異色ドラマの舞台版。今回は、そのドラマシナリオと1985年に刊行された小説をベースに、舞台用として構成した物語が展開される。

テレビ版で風間が演じた主人公・宝井其角役で、劇団プレステージの岩田玲が出演。

WEBサイト「ザテレビジョン」では、ヒロインの志乃に扮(ふん)する渋谷にインタビューを実施。つかこうへいらしさ満載の「忠臣蔵」に挑戦する思いや稽古場での貴重な体験、そして自身の公式プロフィールに載っている趣味と資格の“秘密”について語ってもらった。

――「つか版『忠臣蔵』」は、どんな作品ですか?

一言で表現するなら一風変わった忠臣蔵。一般的に皆さんがご存知の忠臣蔵とは全く別のアプローチで描かれています。

――渋谷さんは過去に「忠臣蔵」をテーマにした舞台に出演されていますけど、全然違うということなんですね?

そうなんです。何しろ、殿である浅野内匠頭がおバカ過ぎるんですよ。吉良上野介との一件で切腹することになるんですけど、辞世の句が詠めないというところから物語が始まるんです。

――それは、ちょっと残念な殿ですね。

そんな殿のために、家臣の大石内蔵助が辞世の句を考えてくれそうなゴーストライター探しに奔走。今回の主人公である宝井其角という人物に書いてもらおうとするんです。

――なかなかユニークな展開!

ゴーストライターを頼まれた其角自身は、これをお芝居にしたら面白いんじゃないかと考えたり、蔵之介は蔵之介で殿が切腹したらすぐ次の仕事を探したいから討ち入りとかはちょっと勘弁という感じ。

一方の、吉良は討ち入りするのなら何でも協力するよなんて言い出す謎のいい人キャラで(笑)。今まで知っていた展開とは全然違うんです。

でも、なぜか最後には「忠臣蔵」として物語が成立してしまう。そこが、つか作品の不思議なところ。ジャンルとしてはコメディーで、笑いがありながら時々泣ける場面も。その緩急が絶妙なんです。

■ 周りの人からも「鬼みたいだね」って言われました

――今回演じる志乃はどんなキャラクター?

稽古をしていて、とても怖い女性だなと。周りの人からも「鬼みたいだね」って言われました。第一印象で恐怖を感じるというよりは、ちょっとずつその片鱗を見せながらジワジワ怖さを出していくような感じ。もしかしたら、男性は引いてしまうかも(笑)。

だけど、志乃の言動は好きな人のためという思いから出てくるもの。きっと「好き」という思いが強い女性なのかもしれません。感情で動いているんだけど、それが全てではない。とても頭が良い女性だということを意識しながら演じることを心掛けています。

――志乃に共感できるところは?

私自身は、そんなに怖い女性だとは思っていないんです。場面、場面で「あぁ、そうだよね。こうなるよなぁ」って納得できたりして。もしかしたら、志乃に持っていかれてしまっているのかも(笑)。

志乃に限らず、物語の登場人物たち全員が“誰か”のために動いているんです。そういう思いは共感できますよね。ハチャメチャな展開でありながら、実は優しいお話になっています。

■ 今回は、もう“カメハメ波”を打つような感覚(笑)

――つか作品の稽古というと口立て(セリフを口頭で伝えながら演出)が有名ですが、今回も同じようなスタイルだったんですか?

演出の四大海さんが、最初から一番感情が乗りやすい節回しを教えてくださいました。つかさん流のセリフのリズムや形はとても美しいんです。ただ、演じる方としては、それがすごく難しい。かなり苦労しました。

――自分でアレンジすることも?

私もあまのじゃくな性格なので、ちょっと自分なりに工夫してみたんです。でも、何か違和感があって。言葉を区切る部分やリズムなどは、口立てで教えていただいた通りにやった方がしっくりくるんです。もちろん、ガチガチに決められたものではなく自分たちの解釈を入れて演じてもいいんですけど、四大海さんが最初に80点ぐらいのものを教えてくださっているような感覚。

あとは、私たちがどれだけプラスすることができるのか。とても不思議で面白い稽古でした。

――普段とは違う芝居を求められることも多かったんですね?

今まではどちらかというとナチュラルな芝居を心掛けていました。今回は、正反対な演技というか、まずは一回出し切ってみようと。もう“カメハメ波”を打つような感覚(笑)。思いっきりやってみて、そこから改めて考えていくことにしました。稽古中になぜか涙が止まらなくなる瞬間があったりして。役に入り込んで戻って来られなくなるようなタイプではなかったんですけど、今回はちょっと危なかったですね。それだけ、スタッフやキャストの皆さんのパワーがあふれている作品なんだなと思いました。

■ どんなストーリーが展開されるのか、たくさんの方に“目撃”してほしい

――今作では、四大海さんとコンビを組む形で、パフォーマンスユニットTWTの木村孔三さんも演出を担当。

四大海さんが口立て稽古でキャストたちに魔法をかけてくださって、感情のつながりやセリフの解釈で困った時に木村さんが的確に分析してアドバイスをくださるんです。私たちは、お二人の手のひらでコロコロ転がされていました(笑)。

――うまくバランスが取れていたんですね。

私たちの演技を見て、お二人が同時にうなずいたりするんですよ。その姿を見ていると安心できましたし、同じものを求めているんだなということが分かりました。

だからこそ、困ったり悩んだりした時にためらわず相談できたのかなと思います。

――主人公・宝井其角を演じる岩田玲さんの印象は?

誰よりも気遣いができる方。常にみんなのことを見ていて、今回が初舞台の子やまだ経験が浅い共演者を優しくサポートしていました。アドバイスも決して重い感じにならないから、稽古場はとてもいい雰囲気だったと思います。

――お芝居で向き合っている時も、そういう柔らかい感じなんですか?

それがお芝居になると、パワーがすごいんですよ。ガンガン来るから、私も自然とその波に乗れるんです。あの熱量はすごいですね。

――では、舞台の見どころをお願いします。

志乃のセリフに「四十七士? 死ぬのはその倍、九十四人どす」というびっくりするようなものがあるんです。果たして、これはどういう意味なのか。本来の忠臣蔵とは違う秘密がこの言葉に隠されています。どんなストーリーが展開されるのか、たくさんの方に“目撃”してほしい作品です!

――渋谷さんは、2002年に「第8回全日本国民的美少女コンテスト」のグランプリとマルチメディア賞を受賞して芸能界入り。これまで、お芝居を中心に活動されていますけど、今後の目標は?

お芝居を続けていきたいという気持ちは今も昔も変わりません。もっともっと勉強していきたいです。最近は、周りの人からの勧めで自分の趣味を生かした仕事もボチボチやり始めて、今はYouTubeで似顔絵を書いたり、自分が好きな100円均一ショップのグッズを紹介したり。こういう楽しみ方もあるんだなって思ったので、これからもいろいろなことに挑戦していきたいです!

■ まさに水戸黄門の「印籠」のようなものですね(笑)

――今「趣味」というワードが飛び出したので、公式プロフィールにある“趣味:食玩作り”についてお伺いしたいのですが。

昔、樹脂粘土を使ってうな重や松花堂弁当などの食品サンプルを作っていたんです。ただ、自分がやり始めた後ぐらいからちょっと流行ってしまって。誰でも簡単に作れるキットが出てきたんですよ。生クリームを絞る器具なども自分でラップの金具を使って作るところに面白さがあるのに…って思っていたから段々フェードアウトしていきました(笑)。

――自信作はあったんですか?

やっぱり、松花堂弁当ですね。銀杏を揚げたものや天ぷらなどを作って、4cm四方の小さなお弁当に入れました。見た目もすごくきれいでしたよ。

――“謎解き”という趣味も気になりましたが…。

これは、最近追加しました(笑)。3年ぐらい前から「リアル脱出ゲーム」にハマっています。簡単に説明すると、鍵がかかった部屋から制限時間内で脱出すれば成功、出られなかったら失敗というゲーム。友達同士はもちろん、初対面の人でもすぐ仲良くなれるところが楽しいんです。部屋に隠されたパスワードを探すのが得意な探索タイプ、そのヒントを集めて推理する謎解きタイプと、それぞれの個性が出る点も面白い。今年もたくさん行きたいですね。

――この流れで「資格」の欄にある“リンパケアセラピスト”についてもお聞きしたいのですが。

今思うと、何で取ったんでしょうね(笑)。まぁ、もともと誰かにマッサージをしてあげることが好きで、私自身もよくマッサージに行くんです。なので、マッサージの勉強をしてみたいなと思った時にたまたまリンパケアセラピストの資格を見つけたんです。これなら、自分が独学でやっていたことが生かせそうだなと思って取得しました。マッサージを受ける人も、資格を持っていることが分かったら安心するかなって。

――“食品衛生責任者”の資格も持っているんですね?

これは、母と妹も持っています。実は今回の舞台で初めて役に立ったんですよ。

稽古場に何か差し入れをしたいなと思って、お菓子作りが得意な妹と一緒にフィナンシェを作ったんです。今は、手作りの食べ物に抵抗を感じる人が多いじゃないですか。衛生面などを考えると分かるような気がしますよね。

でも“食品衛生責任者”の資格を持っていれば「安全、衛生面に関してはお任せください!」と自信を持って言える。“リンパケアセラピスト”の資格もそうですけど、まさに水戸黄門の「印籠」のようなものですね(笑)。

(ザテレビジョン・取材・文=月山武桜)

最終更新:1/22(水) 6:00
ザテレビジョン

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