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離婚女性も救うグラミン銀行の貧困層ビジネス

1/22(水) 6:01配信

東洋経済オンライン

 世界で唯一、ノーベル平和賞を受賞した企業があります。2006年、バングラデシュのムハマド・ユヌス博士と共に受賞した「グラミン銀行」です。

 ユヌス博士は、チッタゴン大学の教授時代、農村の貧困者に対してグラミン銀行のサービスを開始。バングラデシュで飢饉(ききん)があった1972年、42の家族に27ドルという少額融資をしました。それからグラミン銀行は徐々に融資を拡大し、貧しい人たちを救っていきました。グラミン銀行とは、貧困家庭や生活困窮者に低利・無担保で少額融資を行い、起業や資格取得といった自立支援をする銀行なのです。

 1983年にはバングラデシュの法令によりグラミン銀行は独立銀行に。その後、貧困者に対する小口金融(マイクロファイナンス=MFls)は、欧米の先進国をはじめ世界各国に拡大し、2018年9月には日本でも立ち上がりました。

■貧困ライン以下の生活を余儀なくされる離婚女性

 欧米へ旅行をしたり、日本に来る外国人観光客を見たりしていると、日本は本当に先進国なのかと考えさせられることが多々あります。実際、日本と欧米各国の個人金融資産の伸び率はこの20年間で大きな差がつきました。日本は人々の格差も拡大しており、肌身でそれを感じます。厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2012年)によると国民の6人に1人が貧困ライン以下での生活を余儀なくされています。

 貧困の原因はさまざまです。失業、病気、事故、配偶者との死別や離婚……。とくに女性の場合は、離婚すると経済的なダメージが大きく、離婚したくてもできない人が多いのが現実です。私のもとに相談に来る女性の多くは「離婚後、生活をしていけるでしょうか」「どれくらいのお金があれば大丈夫でしょうか」などと具体的に尋ねます。「離婚貧乏」に陥るのが怖いのです。

 政治・経済・教育・健康の各分野で、男女にどれだけの格差があるかを分析する「ジェンダーギャップ指数」という指標がありますが、日本は153カ国中、121位です(2019年)。世界でも男女格差が著しく大きい日本という国で女性が自立していくためには、人一倍の努力が必要でしょう。それには、資格取得や起業を視野に入れたほうが、精神的にも経済的にも豊かになれると思います。

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最終更新:1/22(水) 6:01
東洋経済オンライン

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