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【新助っ人診断】楽天のJ.T.シャギワはここ10年間の「助っ投」で最高レベルのスラッター使い!

1/24(金) 17:11配信

THE DIGEST

 助っ人外国人。それはチームの弱点を最も効率的に補うことができる、即効性のある補強策だ。本コラムでは、昨今の野球界のトレンドを踏まえつつ、2020年シーズンの新外国人選手をピックアップし、注目ポイントと併せて紹介する。

【データ】過去10年間(11~20年) 助っ人外国人投手の各種成績

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 スラッターのエキスパートが来日する。スラッターとは、スライダーとカットボールの中間のような性質を有する変化球であり、差別化を図るために巷で定義づけされた造語である。スライダーよりは速く小さく、カットボールよりは遅く大きく曲がるような変化をし、ゴロも空振りも奪いやすいのが特徴だ。ホームランが急増する現代野球において、リスク軽減効果の高い最先端の武器として、メジャーリーグのみならずプロ野球界でも使い手が増えている。

【プレースタイル・役割】
 身長191cmの長身だが、スリークォーターからサイド気味に腕が出る、リリースポイントが低めのパワーリリーフ。平均155kmのツーシームとフォーシーム、平均140kmのスラッターの構成。稀にチェンジアップも織り混ぜる。奪三振力が高く、2019年は、マイナー(3A)では32.2回で37個、メジャーでは21.1回で28個の三振を奪った。また、ゴロを打たせるのにも長けており、メジャー通算ではフライの約2.6倍の数のゴロを生産している。

 持ち球の中で存在感を放つのがスラッターだ。”投球の約半数を占める依存度の高さ”を抱えながら、打たれない(被打率1割台)、カウントがとれる(ストライク率40%超)、空振りが奪える(打者がスイングした際に約半数が空振る)と三拍子が揃っている。確実に投げてくると分かっている状況下で、これだけの高水準を維持できたのは、過去10年間の助っ投ではほんの一握りだ。見た目に派手さはないが、あくまで数字上は、助っ投史上で最高レベルのスライダーと言って差し支えない。

 楽天は、クローザーの松井裕樹がスターターに転向する。シャギワには、森原・宋家豪・ブセニッツに加わり、石井GMのコメント通り、終盤の1イニングをドミネートする役割が求められる。

【注目ポイント】
 ズバリ「速球の球威」だ。スライダーに依存した過去の助っ投は、元阪神のマルコス・マテオ、元広島のジェイ・ジャクソンやレオネル・カンポス等が思い浮かぶ。彼らに共通するのは、スライダーは十分に武器だった一方で、速球が球威不足でメジャーでは打ち込まれていたという点である。そして来日後の成否を分けたのは、その球威が日本で“合格点“に達していたかどうかだ。

 「速球の球威」不足はシャギワも同様で、ここ2年間はツーシームとフォーシームともに、メジャーでの被打率が3割を大きく上回っている。また近年は、リリースポイントが低めの外国人リリーフが苦戦する傾向も強い。シャギワのシンキングアクションのある速球が、日本の各打者にどこまで通用するのか注目したい。

文●NPB外国人選手好きのtweet (@cpmmaff)

【著者プロフィール】
1992年生まれ。外国人選手をターゲットにしたアマチュアスカウティングが趣味の社会人。NPBで輝くことができる候補の発掘や、新外国人選手の分析等、ツイッターで情報発信を続けている。英語力は0。

最終更新:1/24(金) 21:34
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