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Stage『少女仮面』~唐十郎の金字塔 何度も蘇る

1/27(月) 17:05配信

中央公論

文・河合祥一郎 東京大学教授

 唐十郎が早稲田小劇場のために一九六九年に書いて岸田戯曲賞を受賞し、アングラ演劇の金字塔とされる『少女仮面』が連続上演される。まずは一~二月、活躍目覚ましい若手演出家の杉原邦生が、若村麻由美を主演に据え、シアタートラムにて上演する。

 宝塚の伝説の大スター・春日野八千代(若村)は、少女ファンに自分を与え続けた結果、己の肉体の在りかを見失って苦悩している。彼女のファンである少女貝(木崎ゆりあ)とその祖母(大西多摩恵)は地下の喫茶店「肉体」を訪れる。その店にはボーイ主任(大堀こういち)や、不思議なボーイたち(井澤勇貴、水瀬慧人)がおり、腹話術師(武谷公雄)や水飲みの男(田中佑弥)も闖入し、主体喪失のドラマが演じられる。やがて春日野は、貝と『嵐が丘』のセリフを言い交した末、若き日の満州の追憶の中の愛しい甘粕大尉のもとへと消えていく。

 続いて二月下旬に、天願大介演出によるmetro公演が中野のテアトルBONBONである。チラシには「事件!!元宝塚男役、紅テントにも立った異端の宝ジェンヌ月船さららが満を持して「春日野」に挑む!」とある。

 本物の春日野と共演経験のある月船が主役を演じるほか、二〇一〇年に本作を演出した劇団唐組の久保井研や、注目の若手俳優の若松力や熊坂理恵子も出演する。

 何度も上演されてきた作品であり、記憶に新しいのは、状況劇場の李麗仙が二〇一五年に再び主演した新宿梁山泊のザ・スズナリ公演(演出=金守珍)だ。貝役の松山愛佳(文学座)の演技が見事だった。

 今年はどんな『少女仮面』になるか、ぜひ見比べてみたい。




●2020年2月19日(水)~24日(月)
東京・中野、テアトルBONBON
全席指定:一般4800円(25歳以下3500円)
▼お問い合わせ
metro
電話:070・6618・7348


●2020年1月24日(金)~2月9日(日)
東京・三軒茶屋、シアタートラム
全席指定:一般8000円(25歳以下5000円)
▼お問い合わせ
トライストーン・エンタテイメント
電話:03・3422・7520

最終更新:1/27(月) 17:05
中央公論

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