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「人間は何のために生きてんのかな?」|心に響く「寅さん」からの言葉

1/27(月) 15:02配信

サライ.jp

昨年、国民的名作「男はつらいよ」がシリーズ開始50周年を迎えた。そしていままさに、50作目にあたる22年ぶりの新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が話題を呼んでおり、寅さん関連書籍も相次いで登場している。

今回ご紹介する、『いま、幸せかい?「寅さん」からの言葉』(滝口悠生 著、文春新書)もそのひとつだ。「寅さん」シリーズ全49作から150以上の名セリフ、名シーンを厳選した「読む名場面集」である。

名シーンの選者は、2015年に「男はつらいよ」をモチーフにした小説「寅さん」小説『愛と人生』(第28回三島由紀夫賞候補、第37回野間文芸賞新人賞)を書いてしまったほどの「男はつらいよ」マニアとして知られる芥川賞作家の滝口悠生氏。

1982年生まれの30代なので、リアルタイム世代ではないものの、「寅さん」シリーズには幼少期から親しんでいたのだという。しかも20代からはシリーズ全作を繰り返し観続け、結果的には小説まで書き上げてしまったのだから、紛うことなき「寅さんマニア」だと言えるだろう。

そんな立場をもとに編まれた本書は当初、「名言集」「名セリフ集」にしようと考えられていた。しかし台本を読んでいくうち、あることに気づいたのだそうだ。

映像で観ると印象的なセリフでも、そのひと言だけ抜いて文字で読んだのでは、なかなかその魅力が十全に伝わらないことも多い、ということである。
当然ながらそこには俳優の声も表情もないのであって、どんな名セリフも映像で観るのと文字で読むのとでは全然違うのだ。(本書「まえがき」より引用)

もしコアなファンに向けるものであったなら、ひと言を抜くセリフ集でもいいのかもしれないだろう。だが本書は企画当初から、「コアなファンだけでなく若い人にも読んでもらえる本にすること」を方針のひとつにしていた。

だとすれば当然ながら、まだ「男はつらいよ」を観たことがない若い世代が文字だけで読んだとしても、その魅力が伝わるような言葉を選ぶ必要があったというわけだ。

そこで、本書はセリフを短く抜くのではなく、やりとりの妙を味わえる「場面」を中心に選ぶ方針を立てた。そのうえで七つの章を設け、選んだ各場面を振り分けて構成した。各場面には、必要に応じ場面の簡単な説明と、選者によるコメントを添えた。(本書「まえがき」より引用)

たとえば、こんな感じだ。第7章「満男へのメッセージ」から引用してみよう。

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最終更新:1/27(月) 15:02
サライ.jp

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