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妹弟には子どもがいない…先祖代々の「家」を残したい姉の奮闘

1/27(月) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

相続の中でも、「不動産の承継」では特にトラブルが発生しやすい。物件に同じものは1つとしてないため、問題の争点・解決策は状況によってまったく異なる。そこで本連載では、不動産の相続対策に強みをもつ専門家集団・株式会社財産ドックの編著『20の事例でわかる 税理士が知らない不動産オーナーの相続対策』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋、事例を紹介し、実践的な対策方法を解説していく。

先祖代々の「家」と「財産」を守るための生前対策

神奈川県にお住まいのDさんは代々地主の一族です。Dさん一族とのお付き合いが始まったのは、20年前ほど前、不動産管理に悩まれていたDさんのお母様を金融機関の営業マンから紹介されたのがきっかけでした。

それ以来私たちはDさんのお母様の相続対策のお手伝いをしていましたが、お母様が亡くなられたのを機に、Dさんが承継した資産について、Dさんご自身の相続に備えてお手伝いをさせていただくことになりました。Dさんのお母様から相談を受けた際に、お母様が持つ資産のほとんどが底地であるということが判明しました。

底地というのは地主が建物建築のための敷地として貸している、いわゆる貸地のことです。土地の所有権は地主にあるものの、その土地を使用する権利は土地を借りている借地権者(借地人)が有しています。借地人は底地の所有者である地主に地代を支払いますが、その金額は月極駐車場の賃料と同じくらいがほとんどで、非常に安いというのが一般的です。

相続が発生すると当然、貸地も相続資産として評価されるのですが、地代が安い割に相続税評価額は高く、貸地を多く保有している地主は相続税の納税資金の工面が困難になるケースが多いのです。

Dさんのお母様は、賃貸収入がなくても生活に問題のない資産状況だったこともあり、少ない地代でも全く気にせず土地を貸していたそうです。ただ、「このまま相続になると、とんでもない金額の相続税が発生することになる」と告げると、相続対策について真剣に考えるようになり、その対策のお手伝いをすることになったのです。

借地権を買い取った土地にアパート2棟と障害者用施設の建物を建てていただいたことで、かなりの収入アップを実現することができ、かつ、結果的に相続税も低く抑えることができました。早時期の柔軟な対策が、功を奏したのです。

お母様の相続対策のお手伝いをさせていただいたことから、Dさんからもご自身の相続対策について相談を受けることになりました。Dさんからの相談内容は、ご自身を含めた親族の資産管理の方向性と、お母様の相続対策のときに手をつけていなかった他の土地の活用についてもアドバイスが欲しいというものでした。

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最終更新:1/27(月) 9:00
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