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「アグネス・チャンさん、困ります」香港デモ率いた周庭さん語る

1/27(月) 5:57配信

デイリー新潮

 なお中国共産党への抗議行動が続く香港だが、日本で香港といえば、真っ先に浮かぶのがアグネス・チャン(64)である。しかし彼女の言動に、名前がそっくりの民主化運動の「女神」は戸惑いを隠さない。

 スタンフォード大の博士課程を修了し、息子3人も同大に進学した才媛アグネスである。故郷香港で続くデモに、どんな鋭い視線を投げかけているのか。

 ところが、昨年8月に帰郷した際に書かれたブログには、〈怪我人が出ないといいですね。。。〉〈帰り道にデモ隊と遭遇したら大変なので、出来るだけ早く食べました〉等々、当たり障りのない言葉しかない。

 12月にも帰郷しているが、やはり〈平穏が戻って、みんなの笑顔がみたいですね〉などと、本質からはかけ離れた発言のみ。

 彼女と論争経験のある評論家の金美齢さんは、怒りをあらわにする。

「一国二制度はすでになし崩し状態で、香港は中国に取り込まれようとしています。そんな中、中国軍が簡単に攻め入ってこられる環境にもかかわらず、若者たちは勇気を出して立ち上がったのに、香港生まれ香港育ちで、これだけ発信力がある人が口をつぐむなんて、私にいわせれば卑怯でしかありません」

 そう言って、アグネスの心中を“忖度”する。

「彼女は中国に目をつけられて、巨大マーケットを失うのが怖いのでしょう」

 その事情を、中国問題グローバル研究所の遠藤誉所長に聞くと、

「一般的な香港の著名人は、デモに関して黙るしかない状況にあります。北京政府にとって好ましくない発言をすれば、中国での活動は一切できず、仕事やイベントが予定されていてもキャンセルになり、入国すらできなくなります。特に富裕層は北京政府との結びつきが強固。アグネスさんのおかあさまが香港に住まわれていて、かつ富裕層であるならば、ますますデモについては発言できないと思います」

「名前が一緒なのは」

 そんな事情があっても、香港で学生運動の先頭に立ち、「女神」と呼ばれる周庭さん(23)は、戸惑いを隠さない。

「5年前、日本のテレビで雨傘運動について聞かれた際のアグネス・チャンさんの発言は、親中派の意見でした。彼女は“雨傘運動が民主主義を破壊する”“いまの香港は民主的”と。彼女は“香港の選挙システムは民主的で問題ない”とも言っていましたが、明らかに事実と異なります。彼女は有名人で発信力があるので、発言するなら現状を理解してからにすべきだと思います。いまもまだ理解していないなら、なにも言わないほうがいい。日本で香港にアイデンティティがある人として発言されたら、香港人は困ります」

 ただ、その戸惑いには個人的な事情も加わる。周さんの英名はアグネス・チョウだからである。

「アグネス・チャンさんと名前が一緒というのは、ちょっと困ります。よりによって苗字も似ていて、日本の方に同じ人物だと思われたりしてしまうのは、やっぱり困りますよね」

 2人の姿勢が違いすぎるので、あまり間違えられない気もするが。

【1/27 17:40追記】
周庭さんがSNSで発信されたご発言の意図を踏まえ、タイトルを一部修正しました

「週刊新潮」2020年1月23日号 掲載

新潮社

最終更新:1/30(木) 17:40
デイリー新潮

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