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新型肺炎ショック、これから日本経済と世界経済に何が起きるのか…?

1/28(火) 7:01配信

現代ビジネス

新型肺炎拡大で「日本経済」への影響とは…?

 中国発の新型肺炎の感染拡大が報じられる中、金融市場ではリスクオフムードが先行しており、ドル/円相場も軟調な推移を余儀なくされている。

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 湖北省武漢から始まった今回の感染騒動はすでに欧米各国にまで及んでおり、日本でも感染例が複数報じられている。

 とりわけ日本においては、春節の時期にぶつかり、多数の中国人が訪日することを踏まえ(渡航禁止されているものの)、患者の入国を水際でしっかり防止できるのかという点に不安を抱かざるを得ない。

 また、いち市場参加者の立場からすればまた、感染拡大への不安もさることながら、やはり今後の経済・金融情勢への影響も気掛かりであり、実際に関連の照会を多数受けるようになっている。

 やはり訪日中国人の激減を通じた景気への影響は現実的な問題であろう。

 今次パニックの類似例として2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)が思い返されるが、2003年の中国からの訪日外客数は44.8万人であり、現在(2019年は959.4万人)とは比較にならない。

 全体に占めるシェアで言えば、8.6%から30.1%への急上昇だ(上図)。

 よってマクロ経済への影響も比較にならないであろうことは想像に難くない。

インバウンドショックと円相場

 言うまでもなくインバウンド需要に依存してきた各種産業(特に小売業や宿泊・飲食サービス業)への影響が思い浮かぶところだが、金融市場(とりわけ為替市場)への影響も気にすべき論点がある。

 近年、本邦の対外経済部門はインバウンド要因で大きく変化している。

 現在、国際収支統計におけるサービス収支は概ね均衡状態にある。

 しかし、2000年代前半には▲4兆円程度の赤字が常態化していた。以下の図に示す通り、輸送収支やその他サービス収支の状況が変わったわけではなく、ひとえに旅行収支が黒字に転化したことが大きい。

 要するに、来日して日本に外貨を落としてくれる訪日外客数が増えた(2003年の521.1万人から2019年は3188.2万人へ6倍以上に増えた)のであり、これは観光産業が日本経済にとって重要な輸出品目になったという解釈もできる。

 仮に、現在のサービス収支が2003年当時同様の▲4兆円程度の赤字だった場合、断続的に黒字と赤字を行き来している本邦の貿易収支(例.2019年は▲1.6兆円、2018年は▲1.2兆円、2017年は+2.9兆円)ではカバーできず、貿易サービス収支で見れば赤字が常態化することになる。

 円相場の需給環境ひいては円相場の見通しを作る上で小さくない話と言える。

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最終更新:1/28(火) 7:01
現代ビジネス

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