目的地へ向かう移動中の海上で過ごす一夜を、優雅な旅の一場面にしてくれる長距離フェリー。客室はくつろいで過ごせる個室が中心になり、展望大浴場や本格的なレストランも珍しくない。フェリーは今や、旅の大きな魅力のひとつだ。
旅する時間をゆったりと味わう豪華客船での旅行が人気を博す中、国内の長距離フェリーもますます居住性や娯楽要素が重視されている。高級感のあるインテリアや水回りの設備に心を配ったホテルさながらの個室が増え、大部屋や寝台もカーテンや仕切りなどでプライベートな空間が確保されている場合が多い。
中にはバルコニーやリビング、バスタブなどを設えた特別室もある。また、商船三井フェリーから17年に新造船デビューした「さんふらわあ さっぽろ・ふらの」をはじめとした船に備わる「ウィズペットルーム」なら、ペットと一緒でも安心して旅行できるだろう。
船のデザインにも個性が光る。19年1月に新しくなった太平洋フェリーの「きたかみ」は、プロジェクションを駆使した宇宙船のような雰囲気。20年3月に神戸―新門司間で就航予定の阪九フェリー「せっつ」は、客室フロア最上階に設けた大窓から瀬戸内海と美しい星空を一望できる。
長距離フェリーはパブリックスペースも充実。大海原を望む展望大浴場やサウナ、アーティストによるコンサートやマジックショー、映画鑑賞など、船によって様々な楽しみが用意されている。発着地の郷土の味など、レストランも趣向を凝らしたメニューがそろう。
21年内には横須賀~北九州を結ぶ新航路が開設を控えており、フェリーの旅に新たなルートが加わる。さらに、22年末~23年前半にはフェリーさんふらわあの大阪~別府航路にて、国内初のLNG(二酸化炭素などの排出量を低減させる液化天然ガス)燃料を使用した新造船が就航予定だ。20年1月から国際的な船舶燃料の環境規制が強化されており、今後は環境に配慮したエネルギーを採用するフェリーが、徐々に増えていきそうだ。
東京・竹芝と小笠原諸島・父島を結ぶ小笠原海運の「おがさわら丸」など、そもそも船でしか行けない地域も存在する。飛行機や列車とはまた違った海上の旅を楽しみたい。
最終更新:1/30(木) 12:10
旅行読売





























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