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京都の伝統工芸の新時代「京焼・清水焼」「京象嵌」「懐紙」…新商品開発の裏側を探る

1/31(金) 6:06配信

サライ.jp

取材・文/末原美裕

着物、漆器、京焼・清水焼、金銀糸、つまみ細工……。京都には優れた職人の技、長い歴史によって磨かれてきた素材、美しい意匠、そして人々の豊かな感性がある。しかし、着物をはじめとした伝統工芸品がなかなか売れない時代となり、伝統産業も生き残るために新たな取り組みが求められている。そこで、京都商工会議所がファッション京都推進協議会と連携し、京都の伝統工芸や地場産業の活性化のため、「あたらしきもの京都」というプロジェクトを立ち上げ(今年で5回目)、伝統産業に従事している企業の新商品開発の支援をしている。
京都の伝統工芸の今を紹介するとともに新たな取り組みを追っていく。

■積極的な若手職人への技術の継承と育成|京焼・清水焼

京焼・清水焼の特徴を一口で説明するのは難しい。京都では原料となる陶土を採ることができないので、他地域のやきものとは違い、決まった土や釉薬・技法はない。その代わりに、陶工は他の産地から土を取り寄せ、独自にブレンドし、すべての技法を融合して個性溢れる作品を生み出す。また、京都には長らく都があったことから、茶人・将軍家・宮家・武家などへの出入り・御用拝命によって、全国から集まった選りすぐりの名工たちが装飾性の高い、洗練された京焼・清水焼を数多く作陶してきた。

そんな京焼・清水焼も各家庭のテーブルウェアの飽和とともに、全体的に売れ行きが落ちているという。その結果、陶工や窯元の数は減り、若い職人に技術を継承する機会はめっきり少なくなっている。
そんな状況に歯止めをかけようと動いている企業がある。株式会社 熊谷聡商店だ。下記の写真は国宝・洛中洛外図屏風(上杉本)を48枚の陶板で再現したもので、大画面に圧倒される。こうした作品製作を企画し、熟練の職人と若い職人を登用することで技術の継承を図っている。

同じく京焼・清水焼の専門店として小売業を営んでいる株式会社東五六(とうごろう)も若手職人の登用に積極的だ。同社の浅井洋平専務取締役は「京焼・清水焼の薄作りで上品な轆轤の技術、繊細で華やかな色絵付けの技術を世界の人々に知ってもらいたい。そして“職人の技術”を買ってもらいたい」と意気込む。

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最終更新:1/31(金) 6:06
サライ.jp

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