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「評価された実績」を探し、育てる

2/5(水) 18:00配信

日経ビジネス

「SNS時代に必須のPRスキル」を、クイズ形式で解説するシリーズ連載。3回目は「PRでアピールすべきこと」。どんな小さな会社にも、誇れる実績があるはず。小さなネタを大きく育てて言語化し、潜在顧客にしっかり訴えかけよう。「自慢臭くて嫌だな」などと尻込みしていては、小さな会社は埋もれてしまう。『0円PR』の著者、笹木郁乃氏が持論を熱く語る。

【関連画像】「実績=第三者の評価」を示す表現には、さまざまなパターンがある。あなたの会社では、どんな言葉が有効だろうか

 毎回、読者の皆さまから多くの異論をいただいている冒頭のクイズ。今回は、こんな問題です。

 あなたの会社の商品、サービスのPR。最優先して伝えるべき情報は何でしょうか?

【A】 商品の特長(良いところ)

【B】 売れた実績、評価された実績

【C】 開発ストーリー(物語)

 誤解のないようにお断りすると、上記の3つの要素は、PRにおいて、最終的にはすべてが「伝えるべき情報」です。そのなかで優先順位を付けたときの1番は何か。忙しい今どきの消費者の関心を、短い時間でぱっと捉えられる要素は何か、という問題です。

 今回は、最初から答えを言っちゃいますね。

 異論はあろうかと思いますが、私なりに考える答えは……

 ズバリ「実績」。【B】が、私にとっての正解です。

●実績=第三者の評価

 「このペン、いいよ」「この鍋、いいよ」と、自社の製品をひたすら自画自賛しているようなPRには、あまり効果がありません。おしゃれだけど、何を伝えたいのか意味の分からないイメージ広告みたいなPRも今ひとつです。重要なのは、あなたではない第三者が、いかにあなたの売る商品、サービスを評価して、買ってくれているか。それが「実績」です。

 次の2つの文章を読んでください。2つとも、私が実際に寝具メーカー・エアウィーヴの第1号社員として、看板商品「エアウィーヴ」を“自己紹介”するために書いた文章です。

【1】極細繊維状樹脂が3次元に絡み合った中素材を使用した、高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」。名前の通り、空気を編んだような構造で、雲の上に寝ているような感触です。今お使いの布団の上に重ねてご使用いただけます。ぐっすり眠れるため、女性のアンチエイジングにもオススメです。

【2】フィギュアスケートの浅田真央選手、テニスの錦織圭選手、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんはじめ、多くのトップアスリート・著名人がこぞって愛用するマットレスパッド「エアウィーヴ」、高反発のため、腰をしっかり支え、寝返りが打ちやすく翌朝に疲れを残しません。JALファーストクラス、ナンバーワン旅館の加賀屋など、一流企業が続々と採用するのも納得の寝心地です。

 どちらが優れた自己紹介でしょう。

●どっちがいい文章?

 ここまで読んでいただいたら、分かりますよね。

 そうです。現実に反響が大きかった自己PRは、【2】。

 【1】を使っていたときにはまったく売り上げが上がらなかったのに、【2】に改善したら顧客の反応は劇的に変わりました。

 「それにしたって【2】は商品をほとんど紹介していないではないか。いくらなんでも、もう少し商品の特徴を説明したほうがいいのでは?」と、思われた方もいるでしょう。でも大丈夫。

 極論を言えば、興味を引くだけであれば、商品そのものをまったく紹介しなくても、実績だけうたえば、何とかなります。

 とはいえ、それはあくまで極論で、先ほどのエアウィーヴの例でいえば、改善前の【1】は、商品の「特徴」が文章の約7割を占めているのに対して、改善後の【2】は「実績」が約7割で、残りが「特徴」。つまり、商品の特徴より、実績のアピールを優先した。それだけで、顧客の反応は劇的に変わりました。

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最終更新:2/5(水) 18:00
日経ビジネス

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