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新型コロナウイルスの感染拡大は、世界の医薬品供給にダメージを与える危険性がある

2/6(木) 12:04配信

WIRED.jp

世界的な供給不足の危険性

このような情報不足は懸念材料である。「何らかの地政学的な問題やこのようなアウトブレイク、あるいは自然災害が発生した場合、何が国民の健康管理に対する脅威となるのか、わたしたちは実際のところ把握していないのです」と、米国病院薬剤師会で薬局実務および品質部門のディレクターを務めるマイケル・ガニオは言う。

プエルトリコを襲ったハリケーン「マリア」が、この点に関するヒントを提供している。米国の病院の半数に小容量の生理食塩水バッグを供給するバクスターの工場がハリケーンの被害に遭ったのだが、同社が余剰生産能力をもっていなかったことから、国内の病院は深刻な生理食塩水バッグ不足に直面したのである。

新型コロナウイルスのアウトブレイクが切迫感を高めるなか、ガニオの組織やほかの健康擁護者は、緊急薬物不足緩和法と呼ばれる上院の法案を推進している。この法案が可決されれば、メーカーは完成した医薬品だけでなく、医薬品の有効成分についても供給の混乱を報告し、余剰生産能力の確保および緊急時対応計画の作成が義務づけられる。また、重要な医薬品を十分に国内生産していないことによる国家安全保障上の脅威について、連邦政府機関がリスク評価を行うことも必要になる。

「たったひとつの工場が閉鎖されただけでも世界的な供給不足が生じます。中国に世界の生産が集中しているからです」と、『China Rx』の著者であり、国内生産能力の再構築を強く提唱しているローズマリー・ギブソンが言う。「これは米国および他の国々に対する警告です。どのような国であろうと、ひとつの国にサプライチェーンが集中していると計り知れないリスクが生じます」

中国はまた、マスクや呼吸器といった世界の保護具のかなりの部分を生産しており、中国メーカーは増産体制をとっている。ミネソタ州のセントポールに拠点を置くスリーエムも同様だ。同社は先週、中国の施設のふたつで生産量を増やし、マスクの需要の増大に応えるよう努力することを発表している。

MICHELE COHEN MARILL

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最終更新:2/6(木) 12:04
WIRED.jp

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